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2020.06.29

ブログ

たんぽぽ組 初めての経験

保育園での生活にも大分慣れて、安心した気持ちの中で思いっきり遊ぶ子供達の姿が見られる様になってきました。

戸外へ出ると、タライの中に入っている水を触ろうとする様子や

雨の日の翌日にできた水溜りで思いっきり遊ぶ様子など。

「子どもたちは遊びを見つける天才だなあ」と日々感じさせられます。砂や泥に触れたり、手掴み食べを意欲的にするようになって様々な感触を味わってきた子どもたちの姿から、今月は絵の具遊びを活動に取り入れてみました。今日はその活動から見える1人の子供の姿をピックアップしてお伝えしたいと思います。

絵の具活動1回目

初めて見る絵の具に、はじめは遠くから見ていた子どもたちも興味が湧いてきていてもたってもいられず、絵具に触れ始めました。絵の具の感触を嫌がる子どももおらず、体全身を使ってダイナミックに感触や手触り、触ると色がつく事を楽しんでいる様子でした。この時、Aちゃんは登園していませんでした。

絵の具活動2回目

この日はAちゃんが登園。初めて見る絵の具を目を丸くして見つめていました。1回目で経験している子どもたちがダイナミックに遊ぶ中、Aちゃんは一緒に遊びたい気持ちと初めてを経験する不安そうな表情を浮かべながら周りを歩いていました。

こんな時、無理に遊びに参加させたりはしません。むしろAちゃんは「見る」という行動を通して絵の具の活動に参加していました。Aちゃんなりの参加の方法を尊重し、時折「やってみる?」「いつでもおいでね」と声を掛けて見守りました。Aちゃんが触りたい。と思った時にすぐ寄り添える様に準備をしながらも結果最後まで、絵の具遊びの場の周りを歩いてこの日の活動は終わりでした。

 

絵の具活動3回目

絵の具遊びの準備を始めると、気付いたAちゃんが私の側を歩き始め気にかけている様子が伝わりました。確実に前よりも素材との距離が縮まっているな、と感じながら活動開始。Aちゃんは以前と同様周りを歩きながら観察します。するとある保育士が「一緒に触ってみる?」と声を掛けながらAちゃんの目の前で絵の具を触って見せました。すると…Aちゃんも思わず人差し指で絵の具をタッチ!

内心、私はAちゃんの感触の世界が広がった事への嬉しさで声を出しそうでしたが、Aちゃんの集中が途切れない様心でガッツポーズしました。周りの保育士もそうです。本児がびっくりしないように「ペタペタして気持ちいいね」「なんかひんやりして冷たいね〜」など穏やかに声を掛けながら夢中になって絵の具を触るAちゃんを見守りました。人差し指から手のひら、手のひらから全身に!Aちゃんの遊びはどんどんダイナミックなものになり全身絵の具だらけになりながら最後まで遊びました

私が心に残った事は、Aちゃんが絵の具遊びができるようになった事。ではなく、本児のなかでしっかりと段階を踏んで、興味があるものを見つけ自分のタイミングで自らその物に関わろうとするその気持ち、姿を見守ることができた事です。

子どもたちは、気になる物をじっと見つめたり何度もあれこれと試してみたりする中で、自分とそれ以外の関係に気付いていきます。そこに楽しさや不思議さを感じ、自ら関わろうとする意欲が育っていきます。そんな経験を通して、子どもたちの世界は豊かさを増していく。その過程で私たちが「絵の具って何だか気持ちいいね」「なんだろう、不思議だね」と意味付けをしていく事で、子どもたちの細やかで敏感な感性が育っていくと思います。

先日、Aちゃんは雨が降っている様子を見て「あっ!」といいながら指差しをしていて「ほんとだ!雨が降っているね」と声を掛けました。子どもたちが感じとったものを一緒に見つめ、一緒に味わっていく。そんな経験がこの乳児期には大切なんだな、と感じたAちゃんのエピソードでした。

 

 

最後に、先月ブログにアップした「実践!たんぽぽ組」にてご紹介した、実践③ですが、副園長からサンキャッチャーを頂きました。たんぽぽ組の天井に吊り下げてみると

光に当たってキラキラ輝くサンキャッチャーに手を伸ばそうとする子どもたちの姿が!子どもたちも興味津々な様子でした。これからも子どもたちの心揺れる体験に寄り添っていきたいと思います。 小川

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