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2020.12.02

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豊かなごっこ遊び~4歳児~

11月下旬。園庭でもも組(4歳児)の女児3人が、ごっこ遊びを楽しんでいました。「さやか先生、お客さんになって!」と誘われ、仲間入り。遊びの最中は、子ども達は役になりきって台詞や動きがとてもリアル。つい私もその雰囲気にのまれて、お客になりきってしまいました。そんな様子を近くで見ていたきく組(3歳児)も、自然と遊びに加わり、とても賑やかな“お店やさんごっこ”となりました。

 

子ども達のお店は【フルーツ屋さん】 主なメニューはスイーツ。お客として店に案内されると、10種類以上の品物がテーブルに並びました。材料は“砂・葉っぱ・枝”の3つだけなのに、こんなにも多彩なメニュー。

『これはなんですか?』 『バナナのケーキです』

『これは?』 『そちらはチョコのソースです』

と、全て種類が異なりました。私が、あまりにも『これなんですか?』と質問するので、途中からウェイトレス自ら

『こちらは、うちの一番の人気で自慢のケーキになっております』

と、説明も加えながら紹介してくれました。

コーヒーを注文すると

『ホットですか?アイスですか?』

『アイスで』と注文すると、出てきたコーヒーには小枝のストローがついていました。

この、やり取りを羨ましそうに憧れの眼差しで見ていたのが、きく組の子ども達。

『一緒に食べますか?』と誘うと、目をキラキラさせて『うん!』

自然とお客さんになりきる子ども達。

『スプーン下さい』『これ、もっと食べたいです』『おかわりありますか?』

ウェイトレスとお客の会話が飛び交っていました。

遊びは盛り上がり、30分は続きました。

 

〇お店の雰囲気〇

 

〇トレーで品物を運びます〇

 

〇種類豊富なメニュー〇

 

〇お金に見立てた落ち葉〇

 

ここまでリアルなごっこ遊びが成り立つのは、子どもの中で下記のことが育っている・育ちつつある証拠。

【記憶力】

ごっこ遊びをするには、遊びの対象となるものや出来事を記憶しておき、再現できなければ成り立ちません。

【観察力】

記憶するためには、観察力も必要。

【表現力】

言葉での表現はもちろんのこと、行動やしぐさなどを含めて遊びの世界を表現します。

【想像力】

自分の中で想像して世界を作り上げていく。そしてその想像したイメージを友達と共有するという力も必要。

【創造力】

身近なものを、創造力を働かせて見立てて遊びに活用する。

【言語力】

遊びの中での言葉のやり取り。そして、友達とごっこ遊びを楽しむためには、自分の世界ややりたいことを言葉にして伝えられる力が必要。

【コミュニケーション力】

遊びの役を通じてお友達とのやり取り。相手の考えていることや気持ちの理解。役決めにあたり、相手との折り合いをつけるなど。

【ルールを守る社会性】

役割に発生するルールを守る。ルールに従い遊びを進めていくという社会性の学び。

【心の発達】

ごっこ遊びを通じて、人と気持ちを共有する。自分と友達の心の動きには違いがあるというこを理解する。

 

このように、多くの能力が育ちつつある4歳児だからこそ、今回のようなやり取り豊富なリアル感満載のごっこ遊びを楽しめたのだと思います。

これからも、子ども達は種類豊富な“ごっこ遊び”を楽しみながら、成長発達に必要な能力を自然と身につけていくことでしょう。

次はどんなごっこ遊びに誘われるかな~。楽しみです。

(文責:中江)

 

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