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2021.12.18

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園内研修「救命救急・心肺蘇生法」を行って

12月11日(土)の午後、園内研修で救命救急法について行いました。講師は昨年に引き続き、看護師の元山と大木が務めました。

研修の流れ
研修を行うにあたり、事前学習として保育園で起こりうる事故や重篤な事例、救命救急法のテキストを職員に見てきてもらいました。研修の前半は、個人で行う状態観察や技術を実践形式で復習し、後半は昨年と同じように園内全体を使ってシミュレーションでの訓練を行いました。シミュレーションの後は、お互いの行動の中で感じた様々な気づきをディスカッションし、チーム内で共有しました。普段の穏やかな保育園の様子とは違った不安や焦り、いざとなったら頭が真っ白になってしまうというような緊張感の中、職員の熱量を感じる研修となりました。

 

質の良い胸骨圧迫を

今回は心肺蘇生トレーニング用のマネキンを昨年より数台多くレンタルできましたので、『胸骨圧迫をひたすら1分間行ってみよう!』という試みをしました。119番で救急車を要請してから到着するまでは平均8.6分と言われますが、発見者が終始1人で心肺蘇生法をし続けるには、大変な体力と精神力を要します。質の良い胸骨圧迫を継続するには、信頼出来るチーム間で声をかけ合って交代しながら行えると良いです。シミュレーションでは、交代しながら挑んでいる職員らの姿があり頼もしかったです。

 

「代わってと声をかけてもらったから行動できた。」「実際にやってみると、交代するタイミングが難しかった。」などの感想も出ました。

子供から大人への救命の連鎖
今回の当園のシミュレーションのシナリオ設定を一部紹介いたします。
【夕方、自由遊びをしていたところ、1人の園児が「Aくんがさっきから寝たふりしてる。呼んでも返事もしないし動かないよ。」と伝えに来ました。保育士はその場からAくんを呼ぶが、ピクリとも動かないため気になって近寄ると明らかに様子がおかしく脱力しています。さて、どうする⁉︎】

職員室のAED

子供達自身が気づいて大人に知らせてくれたことで、予防対策ができたというケースがあります。シナリオのように、子供達が友達のいつもと違う様子に気づいて大人に知らせるという事が実際にあり得るかも知れないと、日々の保育の中でも感じる事があります。言葉の表現は子供によっても違いますが、“もしや?”“まさか?”という緊急的な事が潜んでいるかもしれないという事を常に頭の片隅に置くことが大事だと研修を通して再認識でき、身が引き締まりました。

携帯にはフェイスシールド


おわりに
今年、蘇生ガイドラインが5年ぶりに改訂され、JRC救急蘇生ガイドライン2020が公開されました。小学1年生の子が救急車を呼んで表彰された、中学生が心肺蘇生法を行なって命が助かったというニュースも見聞きします。大人の“子供だから何もできない”という思い込みではなく、子供達の学べる場と機会がさらに増えてくると良いですね。

長文、お読みいただきありがとうございました。  大木

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