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2019.10.26
ブログ
乳児(たんぽぽ組)の人間関係
0・1歳児の人間関係
0歳児で人間関係といわれても、大人との関係に着目しがちですが、0・1歳児であっても安心できる環境のもと友達との関係を十分に求め、育ちに繋がっているのを感じます。
保育所保育指針では、乳児保育のねらいについては、3つが挙げられています。
- 身体的発達に関する視点「健やかに伸び伸びと育つ」
- 社会的発達に関する視点「身近な人と気持ちが通じ合う」
- 精神的発達に関する視点「身近なものと関わり感性が育つ」
今回は、この②「身近な人と気持ちが通じ合う」にてついお伝えします。
話すことができない乳児は「お腹がすいた!」と泣いて他者に働き掛けます。大人は「お腹がすいたのね。」と共感的に応答してミルクや離乳食をあげます。このやりとりを通して乳児は空腹感やミルクを飲み・離乳食でお腹いっぱいになっていく感覚を知ります。このやり取りが繰り返される中で自分の欲求が満たされ、良い気持ちになる時には、いつも人の温かさと優しい声と顔があることを経験し、人は良いものだと感じていくのです。まさに人への信頼感を日常の繰り返しの中で獲得し、人を信じていい!甘えてもいい!という信頼する気持ちが育ちます。
泣くことは、悲しみ、恐れ、甘え…不快な状況があって泣いているのです、この感情を受け止めてくれる人がいてこそ、自己主張していい、どんな自分も受け止めてもらえる、自分は自分でいいと自分を好きになる自己肯定感の心の基礎も育まれます。
「乳児から保育園に来てかわいそう!」なんて思われる方もいるかもしれませんが、とんでもない!!私達プロの保育士が園ではお母さん達の代わりに、十分に受容的・応答的な関わりの中で、人と関わることが好きな子どもになってほしい!優しく温かい人になってほしい!幸せな人生を過ごしてほしい…などなど、願いを持ちそのような思いでたんぽぽ組の子ども達と過ごしています。
私達は家族ではありませんが、乳幼児期を一緒に過ごす者として子ども達の最善の利益・幸せを願い、思っています。そして、何より大好きなお父さん・お母さん以外にも、園でたくさんの愛情と人との関わりが持てる子ども達。
この出会いを大切に、人としての心の基礎を豊かなものへと育む私達の責任は常に重く感じております。
1歳前後から大人との信頼関係で十分に安心感を得た子ども達は、友達への存在を意識し始めます。一緒に過ごす中で、安心できる大人を通して友達との関わりを求めだします。
最初は同じ玩具を使いそれを取り合う、目と目が合うと笑い合う、はいはいしながら追いかけあう、抱き着く、よしよしする…などなど。
日々のやりとりの中で、次は友達がすることを真似してみよう、一人じゃできないけど一緒ならやってみようという気持ちが芽生えます。
☆階段登り、泥んこ遊び、暗い押し入れ…(友達がしてるからやってみよう)
☆場所の共有・接近・肌と肌の触れ合い
☆二人で力を合わせて(物を介しての気持ちのやりとり=三項関係)
☆遊びへの興味の広がり・友達との共感(楽しいね、おいしいね)
☆大好きな友達が登園すると近づき抱き着く
この安心できる環境の中、人は友達へと興味・関心を広げていくのは自然な本能だと感じます。この時期に人と関わることの喜び、楽しい気持ち、痛い気持ち、大好きな気持ちがゆくゆく大きくなり人を優しく思い・正義を持ち、人を温かく愛する気持ちへと育つことを常に願い保育しています。
乳児リーダー 中島