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2025.05.22

ブログ

さくらんぼ組🍒 手づかみ食べ

今回のブログでは、園で大切にしている手づかみ食べについてお伝えします。

手づかみ食べとは、離乳期の子どもにとって大切なことです。なぜ大切なのかというと「子どもが生まれながらに持っている意欲を引き出す・自分で食べたいという気持ちを尊重する。」(食べ物を口に入れるということはその子の意欲だと考えています)「手指の機能向上」にも繋がっています。自立心を育てていくためにも手づかみ食べは必要不可欠なんです!

子ども達が手づかみで食べている時には、意欲を削ぐような「汚さないで」ではなく「自分で食べられて美味しいね。嬉しいね。」と声を掛けてあげるようにしています。

手づかみ食べは自立への第一歩👣

食べるということは命を保つこと、命を守り育てることです。自分の命を守る「食べる」という活動を「自分で食べる」という一歩が始まることだと言えます。「自分で食べたい」という本能は自我が成長していくうえで、とても大切です。初めての「自分で!」という意識が生まれ、自我や意欲が育っていくこの時期に「それはだめ」「やめて、散らかる」等否定的な言葉を子ども達に掛けると、子どもはいつも「自分自身」が否定されている気持ちになってしまいます。そうなると、自分に自信がない子や、自分のやる事に価値が見出せない子になっていくかもしれません。初めて自分の意志でやろうとすることを、私たちは否定ではなく、子ども達の自立を肯定的な言葉かけをしていくよう心掛けています。

手の指は突き出た大脳✋

手の指は脳の発達に大切な部分なのです。その指を使って食べるということは知的な発達へと繋がっていきます。手は人間の進化であり、人間の賢さの象徴とも言われています。人間が他の哺乳類と違うのは、手が使えるようになったからだと言われています。人は、手が使えるようになり、物を変化させたり、物をつくりだすことが出来るようになりました。離乳期の手づかみ食べは、まさに知的活動へと繋がっていきます。一見、手づかみ食べは「汚いな。汚れるな。」と思うかもしれません。しかし、子ども達にとって手づかみ食べというものは脳にとってとても良い働きがあるのです。

子ども達にとってスプーンは道具🍽️

離乳期には、スプーンを使ったとしてもまだ手の延長でしかありません。1歳前後でまだ道具には無縁のように見える子どもたちも、この時期からスプーンに関わる機会を興味を持った時に保障していくと1歳半ごろにはスプーンで食べられるようになっていきます。1歳前後の子ども達にスプーンの使い方を教えなくとも、大人の真似をしてスプーンを手に取るようになります。スプーンを器に近づけてすくえないから空いた方の手で掴んで食べたり、スプーンを置いて食べたり、色々な事をして自分で食べています。時には、食べることに夢中になり、スプーンを投げることもあります。しかし、このような経験の一つひとつが道具を使って食べることに繋がっていきます。

これからも🌟

手づかみ食べは、食べる意欲の表れとともに、食べたいものを目で捉え、手でつかみ、口に持って行くという、目と手と口の「協調運動」ができるようになった発達の現れです。これにより脳の広い範囲を刺激し、さらなる発達を促します。
初めは手でつかんでも床にポイポイ投げたり、ぐちゃぐちゃにしてしまったりする子もたくさんいます。口に入れずに、おもちゃにして遊んでいるだけのように見えるかも知れませんが、これは一人で食べるための練習段階。そうやって食べ物の形や感触を学んでいるのです。また、手づかみ食べでは五感をフルに使います。目で食べ物の色や形を認識したり、触ることで温度を感じたり、口に入れてかたさや味を確認したり、鼻でにおいをかいだり、かんだときの音の違いを楽しんだり。子ども達に幅広い刺激を経験させてあげられるように、いろいろな色や形、温度、かたさ、味、におい、食感の食材を大人もこどもたちに対して「○○色だね」「いいにおいがするね」等言葉かけを心掛けていきます。

参考文献:子どもの「手づかみ食べ」はなぜいいのか? 山口平八 清水フサ子

文責:永井

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