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2025.06.18
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最後の運動会に向けて(さくら組 5歳児)

いよいよ最後の運動会が近づいてきました。
去年から運動会への意欲が強く、話し合いを進めていたようです。
さくら組に進級する頃には、開会式・閉会式のダンスの曲ややりたい競技が子ども達の中で明確に決まっていました。
やりたい競技の話し合いをさらに重ねて、
①バルーン②綱引き③玉入れ④バイクレースorだるまさんが転んだ⑤リレー(親子競技)
この5つの競技に決定しました。
それぞれ深い話し合いを経て決定したのですが、中でもバルーンの話し合いがとても深い内容だったので紹介します。
バルーン曲決め
バルーンをしたいという意見は全員一致でした。運動会の話し合いをする上で気を付けたことは
「全員が納得できるようにする」ということです。
反対意見にも耳を傾け、全員が「いいね!」と思えるような話し合いを心掛けました。
前日に「考えてきてね」と声を掛けていたので曲の候補はすらすらと出てきます。
候補は ①APT ②ネクタリン ③生きるfeat,不可‐水野あつ の3種類でした。
最初に投票した際は、3つがほぼ同票。私たちも驚きの結果です。ここから、みんなが納得できるように話し合いは始まりました。
それぞれこの曲がいいという気持ちが強く、話し合いが停滞してしまったので、大人から
「運動会を思い出してみて。誰に見てもらうのか、どんな気持ちで見てほしいのか。みんなはどんな気持ちでバルーンをしたいのか。」
と伝えました。すると
「楽しい気持ちになってほしいよね」「バルーンは笑顔でやりたいな」「来てくれる人にすごいって思ってほしい」
と、どんどん話し合いが進み始めました。
この時点で子どもたちから
「『③生きる』の歌は、なんかゆっくりしてない?楽しい気持ちになってほしいから、今回はやめとく?」と意見がでました。
実際に『③生きる』を選んだ子達も「確かに!」と納得していました。
2曲に絞られ、再び投票!
結果は、またもやほぼ同票。
ここまで綺麗に分かれると、納得解を出すことが少しずつ難しくなってきます。
「えーーまたーー?」という声も聞こえ、子ども達の集中も切れ始めていたところで休憩を入れました。
休憩中、こども達から、「どうしようね~」「困ったね~」の声が聞こえてきます。この会話を聞いて、疲れはあるものの、話し合いの意欲は消えていないと感じました。
そこでもう一度、話し合いをしました。
「困ったね。みんながいいねって思えるようにしたいよね。なにかいいアイデアないかな。」
と投げかけると、それぞれ考え出しました。1人で考える子、隣の友達と話し合う子と様々です。
「曲を半分ずつにしたら?」「いやー。2曲になったら集中できなくなりそうじゃない?」
「運動会と練習で曲を分けたら?」「練習も同じ曲でしないと、本番もできないじゃん!」
とさまざまな意見が自由に飛び交います。そんな中、名案がポツリとでました。
「バルーンの曲は少し多かったネクタリンにして、帰る時(退場)の曲をAPTにしたら?」
その意見が出た瞬間にみんな大盛り上がり!
「それいいね!」「私、APTを踊りたかったの!バルーン持ってたら確かに踊れないもんね!帰る時なら、踊りながら帰れる!」と賛成意見で溢れかえりました。
「今の意見、納得できない人いますか?」と大人が声を掛けると、誰も手が挙がりません。
「じゃあ、バルーンの曲はネクタリンに決定。帰る時の曲をAPTにしていい?」と聞くと
「いいよーーーー!!!」と拍手喝采でした。
話し合いで意識していた「全員が納得する」という目的が達成されとても嬉しかったです。
大人の声掛けを最小限にして、子ども達に託した話し合いでした。
自分達で納得できる答えを導き出し、提案を受け入れられる子ども達の柔軟性にとても驚かされ、頼もしかったです。
バルーン動き決め
曲が決まったら、動きを決めます。
まずは一緒にYouTubeで参考にする演技を見ました。そこから、取り入れたい動きに名前をつけました。
子ども達の自由な意見で、動きの名前が次々と決まりました。憧れの動きもあり、大張り切りです。
名前がきまったら、あとはネクタリンの曲に当てはめていくだけ!とってもスムーズに動きが決まりました。
子ども達憧れの「花火」の動きも取り入れることになりました。
花火は、バルーンの真ん中に入れたボールを上に思い切り飛ばす演技です。例年ボールを使っているのですが、確認のために「何を使う?」と問いかけました。すると
「新聞紙で丸めて絵の具で塗ろう」「普通のボール使ったら?」「トイレットペーパーの芯使ってみる?」
と様々な意見が出てきます。この話し合いはほぼ全員が
「トイレットペーパーの芯を使いたい!」
と意見が合致し、すんなり決まりました。手を挙げなかった子たちも「トイレットペーパーの芯を絵の具で塗って綺麗にしようよ」と案が出ると賛成してまとまりました。
難航する話し合いもあれば、スムーズに進む話し合いもあってとても興味深いです。
これ以外にも、リレーのチーム決めや綱引きのチーム名など様々な事を納得解を導きながら話し合いました。
たくさんの話し合いを経て決まった運動会の内容です。背景を想像しながら観覧していただくとより成長を感じることが出来ると思います。
当日、観覧席後方に各競技の経過をまとめたポートフォリオを掲示予定です。そちらも是非ご覧になってください。
年長になって初めての一致団結して行う行事です。子ども達の意欲を受け取ってください!
応援よろしくお願いします。文責:春成