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2025.02.05
ブログ
人権を尊重した保育とは(さくらんぼ組 0.1歳児)

はじめに
私は令和6年10月に錦ヶ丘プラスに入職し,この1月で3か月が経ちました。その間,給食,園庭環境,教育・保育理念など,当園ならではの様々な魅力について知ることができました。
その中でも特に,当園の保育が子どもの人権尊重に基づいて行われていることが私は最大の魅力であると感じましたので,今回はそのことについてお伝えします。
人権尊重とは
人権尊重という言葉,何となくは分かるけれどもうまく人に説明できるでしょうか。ましてや相手が子どもとなると説明もさらに難しそうですね。
インターネットで「人権尊重」と検索するとたくさんの解説が出てきますが,簡単に言うとどうやら「自分と違っている他者を受け入れて,他者の幸せを大切にすること」のようです。
人権を尊重した保育
例えば,お世話してもらうためとはいえ,私たち大人が何も言われずにいきなり鼻水を拭かれたり服を脱がされたりしたらどうでしょう。やはり驚いたり不快に感じたりするのではないでしょうか。
子どもはまだ未熟だから大人の判断や視点でお世話をする、という考えだと例えのような保育になりがちです。それはつまり,子どもを一人の人間として見ていないことになってしまいます。
ですから私たちは,子どもを子どもではなく一個人として尊重するためにも,保育の際は
「オムツ替えるから触るね」
「ズボン脱がすよ」
「鼻水拭いてもいい?」
「抱っこしてもいい?」
などの声掛けをして、子どものタイミングを大切にしながら行います。
まだ気持ちを言葉で表現できない年齢なので玩具の取り合いも日常のことです。欲しかったけれども手に入らなかった子どもには
「欲しかったね。悲しいね。あとで貸してもらおうね。」
と言葉をかけ、気持ちを代弁して十分に受け止めると、驚くほど気持ちの落ち着きや切り替えが早くできます。
逆に、玩具を取ってしまった子どもには
「◯◯ちゃんが使ってたんだって。返してあげようか。」
と言葉をかけてしばらく見守ると、すぐには返せない子どもも後できちんと返すことができます。
月齢が低い子どもほど意思表示が希薄であるように思えますが,どんなに小さくても彼らは何らかの形で「いいよ」「いやだよ」を伝えてくれます。
また,彼らにもそれぞれの葛藤やタイミングがあり,少し待つと「いやだ」から「いいよ」に変わったりします。その姿を見る度に,小さくても一人の人間だと思い知らされます。
おわりに
子どもも私とは異なる他者ということを忘れず,他者である子どもの幸せを願いながら,これからも日々の保育に取り組んでいきたいです。
今回お伝えした保育内容はほんの一例ですが,私たちのこうした日々の保育から,子どもたちの心に「人権尊重ってこういうことなんだ」とぼんやりとしたものが根づいていってくれることを願っています。
分析:上国料