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2022.02.25

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「共食」から食への興味、意欲に繋がる(1歳児うめ組)

1月29日は月に一度の「お弁当の日」でした。

お弁当箱を片手にウキウキと登園する子どもたち。うめ組の部屋に来ると、真っ先に大人にお弁当箱を見せに来てくれたり大事そうにしばらく抱きかかえた後、自分で棚の上に置いたりしていました。

「みてー!作ってもらった」と喜びの声。

子どもの姿や言葉から、お弁当を食べることが待ち遠しい気持ちが伝わります。

【子どもたちの孤食・共食】

現在、問題として挙げられている「こしょく」という言葉があります。家族で一緒に食事をしているが食べ物が異なる状況を「個食」、好きなものばかり食べて食事が偏っている「固食」など様々な意味合いが含まれています。

今回は、「こしょく」の中でも「孤食」についてお伝えしたいと思います。「孤食」とは、一人きりで食事する状況をいいます。

子どもの「孤食」による影響としては以下の点が挙げられます。

・会話する機会が減り、コミュニケーション能力が育ちにくい。

・食への意欲が低下しやすい。

・好きなものを食べ、苦手なものを残すことにより栄養に偏りが出やすい。

食事の場面でのコミュニケーションは、食にも影響すると考えられます。友だちとの「美味しい!」「うまっ!」といった言葉のやりとりや、友だちの面白い言葉にみんなで笑い合うという経験が、食事することに対して「楽しい時間」と認識出来たりご飯を見て「美味しそう」といった食への興味や意欲に繋がったりします。

このように誰かと一緒に食事をすることを「共食」といいます。

園生活の中で「共食」をすることが、子どもの食への意欲に良い影響を与えていると感じる場面があります。

子どもたちは苦手な食べ物や食べ物の見た目から食が進まないことがあります。その際は、好きな食べ物の「おかわり」を求めたり「イヤイヤ」と気持ちを表現したりする姿があります。

そういった場面で、子どもの苦手な食べ物を小さくし大人が「食べてみよう」と声掛けしたり歌に合わせて食べることを促したりしますが、何より効果的なのは友だちが「みててー!パクっ!」と食べる姿ではないかと思います。

同じ机を囲む友だちが次々と「〇〇さーん、みててね!パクっ!」と食べていく様子に「楽しそう!」、「自分も!」といった前向きな気持ちから苦手な食べ物を楽しんで食べることが出来ているようです。

大人の声掛けや友だちの姿から食べてみて「思ってたより美味しい」や「やっぱり苦手だ」となりますが、まず一口食べてみること、挑戦することが大切だと思います。食べてみて「やっぱり苦手だった」けれど、子どもが挑戦したことを大人は一緒に喜ぶようにしています。

そうすることで、子どもの「がんばった」という達成感や食べ物に対しての「挑戦」しようという次回の意欲に繋がっているように思います。更に、実際に野菜を育てたり、給食に使う野菜に触れたりすることで食への興味も引き出せるようにしています。

また、食事マナーについて、うめ組では以下の点を子どもたちの様子を見て伝えています。

・床に寝転がったり、歩き食べはしない。

・よく噛んで食べること。

・片足を立てて食べる等の姿があった場合は、両足が床につくようさり気なく下ろすなど援助をする。

特におやつの時間は「おかわり」を早く食べたい!という気持ちから急いで食べようとする姿が見られます。その際は大人が「ゆっくり食べてね」「モグモグカミカミミ」と話し方もゆっくりと声掛けすることで、子どもも頷くように意識して噛んで食べています。

【お弁当の日は特別な時間】

給食の時間になるといつもは「まだ遊びたい!」と気持ちを伝える子どももお弁当の日は素早く靴を脱ぎ、大人が声掛けするよりも先に準備をしています。

友だちのお弁当にも興味津々で、子どもたちの話は盛り上がり食事の時間がいつもよりにぎやかさが増し、ゆったりした時間になっています。

ご家庭の味ということもあり、苦手な食べ物も前向きに挑戦しお弁当箱を綺麗に完食できているように思います。

お忙しい中、温かな気持ちのこもったお弁当を作ってくださり、ありがとうございます。松添

参照:食育の推進に役立つエビデンス(根拠)(1)共食をするとどんないいことがあるの?(農林水産省)

食から始まる健やかガイド(厚生労働省)

 

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