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2019.05.07

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リーダーだより 1

乳児保育リーダーの中島です。大型連休は皆さんいかがでしたか?お仕事の方もいらっしゃったのではないでしょうか。また、親子でゆっくり過ごしたり、遠出をされた方も多かったのではないでしょうか。新入園児の子も4月の緊張した気持ちをゆっくり落ち着かせて、心も身体もリセットできたかな。

今日から、保育園も元気な子ども達の声に包まれて、やっと日常に戻りました。

気候も過ごしやすくなり、一人ひとりの「あれしたい!これしたい!」と、遊び込む姿が楽しみです。

 

今回は、錦ケ丘保育園でも遊びの中で、大切にしている『はいはい(はう)』についてお伝えします。

「はいはい」は赤ちゃんなら必然的にすると思っている方がほとんどではないでしょうか。

「はいはい」は、する・しないという個性などではなく、子どもの「発達のみちすじ」として飛び越えてはならない重要な全身運動なのです。人は、産まれてから歩けるようになるまで重力に反抗して立つ力(抗重力筋)が鍛えられます「はいはい」をせずに歩きだした子どもは、全身の筋力が育たないため腰が安定せず、転びやすく、転んだ時に瞬時に手が前にでないため顔や頭にケガをしやすい。また、呼吸器系も弱く、よく風邪を引き、悪化して長引くことが多いです。筋力の弱さは食物を噛んで飲み込む力にも表れます。また、子どもの発達は連関しているのでそれらの弱さがことばの土台や活舌にも影響してきます。

高校生になっても転んだ時に、手が出ずに顔にケガをするという現象は、乳幼児期に「はいはい」をしなかった又は「少なかった」ことが原因であると言われます。

 

 

「はいはい」は筋力を育てるためには勿論のこと、立って歩く時に手足を左右交互に自然に動かすためにも重要です。赤ちゃんが立って歩くまでには、「首がすわる」→「寝返り」→「左右へのまわりばい(旋回)」→「後ずさり」→「へそつきばい」→「膝つきばい・はいはい」→「お座り」→「高ばい」→「つかまり立ち」→「つたい歩き」→「床からの一人立ち」→「歩行」の順で発達し、その順を飛び越さないことが望まれる。

 

「はいはい」を十分に行った子どもは、以下のように動きが敏捷になりバランスのよい身体に育ちます。

  • 両手を突っ張って胸を張り、左右に胸の筋肉を交互に動かすので、胸の骨格筋が大きく育つ。
  • 顔を前向きにして首を立ててはうと、動きながらの注視力や平衡機能高めて姿勢反射などの力が高まる。
  • 姿勢反射がよくなり、転びそうになってもよろめいた姿勢で数歩進んでも立ち直ることができる。
  • 転んでも両手を前に着き、顔を上げるので顔にケガをすることが少ない。

☆以下の点にも影響が見られます

「よだれ」

「よだれ」の出る子どもは、口元が開いていることが多いです。なぜなら口を閉じる筋力が弱いからであり、口を閉じるための筋力も、はうこと・はいはいで育ちます。

まずは、「うつぶせ」になることから始めます。嫌がったり・泣く時は、5秒ぐらいで抱き上げて「頑張ったね」と抱きしめて褒める、これを日にちをかけて繰り返していき徐々に長い時間できるようになると筋力もつき、よだれも止まります。うつぶせに慣れたら、「はう運動遊び」に誘います。更に全身の筋力が育つのでよだれの心配がなくなります。

 

「離乳食を飲み込む力」

赤ちゃんの場合、離乳食を上手に飲み込む力は「うつぶせ」にすることで育ちます。うつぶせやはいはいで遊ぶことで、首・顎・胸は勿論、手・指を含めた全身の骨格筋をより強く育てることができる。顎が強くなると咀嚼力(噛む力)も強くなり、噛み応えのある物をよく噛んで食べられるようになります。自然と偏食も減りよく噛んで下顎を使うことで口の働きを強く育て、その働きの刺激は大脳まで育てると言われている。

 

「便秘の解消」

腹筋が弱いと自力でうんちができません。腹筋を鍛えるためにも、うつ伏せ・はう運動遊びは大切です。勿論、水分・バランスのよい食事・睡眠など生活リズムを整えてあげたいです。

 

「手先が器用に使えるようになる」

はう運動遊びやはいはいには、両腕・両掌にしっかり力を入れて上体を支え、更に左右の手足を交互に出す遊び両腕・両掌に負荷がかかり握る力が育つばかりでなく手足の協応力をも育てることができる。また、筋肉は身体の中心部から末端に発達していくので、体幹を鍛えつつ全身運動と並行して手先や指先を使う遊び(砂・土・水・紙・粉・粘土など)をすると、ゆくゆく着替えの指先の器用さ・お絵描き・ボタンかけ・スプーン・お箸・ハサミ・鉛筆などが器用に使える指先にも繋がります。

『はう運動遊び』で育つ子どもたち 著書:今井 寿美枝から引用

 

このような点を踏まえ、錦ケ丘保育園では全クラス『リトミック』や『中鶴先生と遊ぼう!』では床をはう遊び・はいはいを多く取り入れています。特に乳幼児期にしっかり経験したいので乳児・3歳未満のクラスでは日常や遊びの中に多く取り入れています。

もし今まで十分に「はいはい」をできなかったとしてなくても、今からでも親子で遊べるはう運動遊び・はいはいは家でもできる内容がありますので、たんぽぽ組でも今後、張り出しで紹介していきますので、気軽に声をおかけください。

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