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2020.08.13
ブログ
こども食堂~新聞で紹介されました。
こども食堂、という言葉を最近耳にすることが増えたなと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。8月12日付の南日本新聞には、鹿児島市が行う市内こども食堂への助成についての記事が大きめに載っていました。実はこの記事の写真奥で説明をしているのは私です。数年前から「ナポリ通りのこども食堂」というボランティア団体の共同代表として、こども食堂を運営しています。なぜこども食堂を開催するに至ったか、今回の鹿児島市の取り組みがどんなものかについてご紹介いたします。
こども食堂を始めたころ丁度「こどもの貧困」という言葉がメディアで取り上げられるようになりました。鹿児島県はこどもの貧困率が全国でも下から数えたほうが早いことや、様々な事情でご飯をおなか一杯食べることができないこどもだけでなく、一人でご飯を食べる「孤食」やこどもだけでご飯を食べる「子食」、偏ったものだけ食べる「個食」について知った際に、幼児教育に携わる自分にできることは何だろう?と考えたのがこども食堂を立ち上げる始まりでした。私は、上之園町のナガヤタワー(共生共同型住まいの先駆的事業として国土交通省の助成金を受けた住人参加型住宅)の事務局長も兼務しているので、このような「個食」や「孤食」はなにもこどもに特有の課題ではなく、全世代に共通していることも間近で見てきました。そのため、”こども”食堂というよりは”地域食堂”のような形で、地域の方たちがともに食を囲める場所ができればと思ったということもあります。
こども食堂を実際にはじめてみると、毎回参加者はボランティアも入れて80名ほど。長期休暇中は100名を超すこともありました。高校生までは無料、それ以上の方は1食300円を頂戴します。ご飯はボランティアが作り、バイキング形式で準備していました。給食食材でお世話になっている敬愛食品やピザの井田食品はじめたくさんの企業が食材を提供してくださっています。お友達同士こどもだけで、親子で、小さいお子さんとおかあさんのお友達同士で、近所のご高齢の方もいらっしゃったり、まふぃん上之園のこども達や他の療育施設からの参加もありました。こども食堂に参加した理由も人それぞれです。当初から通っていた子が6年生になり、片付けや調理を手伝ってくれるようになったり、中高生のボランティア学生もたくさん来てくれます。自分がその年のころには、ボランティア活動なんて考えたこともなかったのに偉いなと感心します。
ことしの2月からは通常通りのこども食堂の開催が難しくなりました。それでも、ボランティア仲間でこの状況下でもできることをと話し合い、現在は月に2回食材やお弁当の配布をしています。こども食堂を早い段階から応援している鹿児島市のこども福祉課も、このような状況を見て行政として支援できることを考えてくれました。新聞記事でも紹介されている「GOGOチケットプロジェクト」(GOGOプロジェクトチラシはこちら)を活用すると、スーパーなどでお弁当と引き換えることが出来ます。このプロジェクトは近々鹿児島市政広報番組(KKB)の中でも紹介されます。私も固い笑顔で出てますのでご覧ください 😉
私たちがしていることはほんの小さなことかもしれませんが、「食」を大切にする錦ヶ丘の一員だからこそ今後もできるだけ続けていきたいと思っています。このブログを読まれた方で、いろんなご事情があってナポリ通りのこども食堂で配布している食材を分けてほしいな!という方がいらっしゃいましたらお声掛けください。(副園長 堂園)