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2020.07.05

ブログ

園の特色:給食と給食費について

錦ヶ丘保育園・認定子ども園錦ヶ丘、両園の事務を統括しております、堂園(春)です。
7/4(土)の育児講座「錦ヶ丘の給食について」へは在園児の保護者の皆様大勢、そして地域の方もご参加くださいました。ありがとうございます。
講座終了後少しお話した方からは「こんな給食を毎日食べているこどもたちは幸せ」「ここまでしてくれているとは・・・ありがとうございます」「給食費が高いと思っていましたが、この内容だったらむしろ安いです」「ぜひ、錦ヶ丘に我が子を入園させたいと思いました」など、ありがたいお言葉を頂戴し、栄養士はじめ給食調理に関わる全員大変励みになりました。

 

2019年10月から3歳以上就学までの、いわゆる「就学前教育」が無償化されました。今まで最大数万円かかっていた保育料は無料になりましたが、給食の材料費については実費徴収となりました。この給食費は園と保護者との直接契約ですので各園が自由に価格を設定することができます。公立の保育所や副食費免除家庭への行政の補助は2・3号副食費(おかず代)4,500円に設定されています。錦ヶ丘では2.3号の副食費が7,000円ですから、「あれ?」と思われたかたもいらっしゃるかもしれません。

 

錦ヶ丘の給食はただあてずっぽうに値段を決めたわけでも、やみくもな高級志向で高い食材だけを選んでいるわけでも、毎日ステーキや寿司を出しているわけでもありません。脳の機能の9割が完成すると言われ、生まれてから歩き・話すといったように体も劇的に発達するこの時期に、できるだけ安心・安全・健康な食を持続可能な形で提供するにはどうすればいいか?を考え、食材・調味料・調理法を吟味し、よい食材をできるだけ価格を抑えて仕入れる努力をした上でこの価格設定になりました。ちなみに、1月当たり25食を提供した場合という行政の考えに基づいた価格ですので、1食に換算するとおかずの材料費はそれぞれ180円(行政基準)と280円(錦ヶ丘)ということになります。園で使用するベーコンは南州農場のもので1パック150g=1,045円です。高いから選んでいるのではなく、南州農場が自社で育てた豚を加工することで発がん性があると言われる添加物をほとんど含まず生産しているために選んでいます。コンビニのおにぎりは100~120円ですね。そう考えると280円でここまでこだわっているのはいろいろな工夫のたまものであるとも言えます。コンビニおにぎりは便利ですが、小学生が実験したこんな記事もあります。

 

食材・調味料・調理法のこだわりは長くなりますのでここでは省きますが(給食説明会2回目を企画しますのでぜひご参加ください。またこちらもご参照ください:給食・食育について)、育児講座の冒頭で栄養士が申し上げたように「私たちの体は髪の毛1本、食べ物で出来ている」わけですから、とくに小さなこどもたちに農薬や食品添加物ができるだけ含まれない旬の新鮮なものを使うことを基本にしています。

 

園で提供する食事や保育がお預かりしているお子様たちの10年後20年後、それだけではなくこの時期の食がこれから先の人生ずっとの礎になると強く責任を感じているからこそ、園の特色の1つである給食の内容や価格設定については、食事を治療の中心に据えてきた医師の理事長(こども園では理事)堂園晴彦の方針を基本に理事会でも熱い議論を重ねてまいりました。単純に給食費を下げることだけを目標にすれば、冷凍食品を多用し炒め物・揚げ物中心・無農薬ではない野菜でおやつも市販のものを使うことで可能になります。ですが、この先の人生、真の健康に寄与することを考えたときにそれではいけないと、錦ヶ丘では考えております。トップのパンの写真は、とある日のおやつです。給食室で粉から生地を作り発酵させてオーブンで焼いています。給食調理と同時進行でおやつを準備します。おかわりも考慮して130個ものパンをひたすら1人で丸めると思うとそれだけで気が遠くなります。

 

ただし「内容が良いから高いのは当然だろう」と思っているわけではありません。「持続可能な形で」と申し上げたのは、いくら内容が良くても給食費が青天井では結果として皆さまの負担でしかなくなってしまうからです。毎月頂戴する給食費の中でやりくりし、もっと質を高められるように私たちが努力していることもあります。保育園・こども園のメニューをできるだけ毎日揃えまとまった量を仕入れることで日々の仕入れ価格を下げていただけるよう交渉をする、両園・まふぃんなど事業所で発注をまとめロット単位で購入し送料や仕入れ価格を1円でも安くする、業者さんと直接契約し卸価格で納入していただく、一定量の購入をお約束することで次年度の野菜やお米の生産量について協議する、調理のスキルアップを図り無駄を省く、残食が無いように発注量を細かく調整する・・・・などなどです。

 

このようなことを力説しておりますと、「きっと副園長先生は朝も夜もおうちでさぞかし健康的なお食事なんでしょうねエ」と言われることがあります。大きな声では言えませんが、すみません、そこまでできていません。保育園・こども園と同じ食材・調味料・調理法で毎食ご飯を作ろうと思えば、食費も大変・食事の準備にかかる時間も大変でとてもとてもずぼらな私には1週間続けられる自信もありません!保育園・こども園で、5名の栄養士・4名の調理員が毎食奮闘してこそできることですので、どうぞご自宅でも同様にしなくてはならないとプレッシャーに感じないでくださいね!園では、毎日安全なご飯を食べているからよかった!とご安心ください。

 

入職後、ほぼ毎日園の給食を食べるようになった職員数名があるとき言っていました。「なにをやっても効果が無かった肌あれが改善されました」「長年悩んでいた便秘が良くなったんです」「絶対無理と思っていた食べ物が食べられるようになりました」。他の要因もあるとは思いますが、1食変えただけで本人たちはこの実感。食事ってすごいなあと思います。理事長/理事の堂園晴彦は、ステロイドをできるだけ使わずアトピー性皮膚炎を長年食事で治療してきました(堂園メディカルハウス)。食べて治す!が図らずとも職員のコメントに現れていて驚きました。給食費は、行政基準からするとお高めに思われるかもしれませんが、頂戴する給食費にふさわしい内容をお出ししこれからも進化してまいりますのでどうぞお楽しみに!(誤解の無いよう念のため申し上げますと、もちろん職員も給食費を支払っております。行政監査でも毎年確認されます。)

 

育児講座でも紹介されていた本や、映画をどうぞ。職員室で貸し出しできる本もあります。(画像はAmazon.co.jpより):

  

  • 変な給食:こんな給食あったなあと懐かしく思い出すとともに、学校現場がこれでいいわけないよね!と憤りました。
  • 食品の裏側:この本を読んで、食品表示をじっくり見てから買いものをするようになりました。
  • 売り渡される食の安全:お隣韓国では給食がオーガニック、しかも無料。オーガニック給食は世界的にも増えているそうですね。農薬と発がん性、知らぬ間に食べているかもしれない遺伝子組み換え食品、知れば知るほど他人事ではありません。
  • スーパーサイズミー:もともとファストフードも炭酸飲料も好きではありませんが、うーんと唸ります。Youtubeで予告編等が視聴できます。
  • 甘くない砂糖の話:育児講座でも「白砂糖をキビ砂糖へ変えましょう」という話がありました。甘いものに目が無い私です、砂糖の量は気をつけねば!!と何度目かのトライです。Youtubeで予告編が視聴できます。

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