お知らせ
2020.05.26
ブログ
きく組 身近な小さい生き物との関わりを通して
自然体験において育まれるもの
現代の子ども達は車社会、ゲーム機の普及、習い事等により外へ出かけて遊ぶ事の興味や自然と触れ合う時間が減少しています。
しかし錦ヶ丘保育園の園庭にはたくさんの自然がいっぱい!幼児期から草花や小さな生き物に触れるという自然体験は本来人間が持っている五感を刺激し、好奇心を育み、感動を知り、豊かな感受性の発達を促す基本的な要素です。
自然との直接的な触れ合いの体験を通して「なぜ」「どうして」という疑問や想像力を働かせて、創造性を発揮したり、小さな昆虫の命に自分の命を重ねて多種多様な生命とのつながりを実感したりしていくことになります。
また自然の中の遊びは、問題解決能力、集中力、自制心の発達にも役立ち、協調性や柔軟性が向上するため、他人とうまく付き合えるようになり社会的にも意味のある遊びと言えるのだそうです。
アリの観察
常日頃から身近にいる「アリ」ですが、この間子ども達のおやつの食べこぼしをオオクロアリがせっせと運ぶ様子を見つけてから「アリ」に興味を持ちアリの観察が始まりました。子ども達からの情報によると築山に穴がたくさんあり、そこがアリ達の家だといきいきと教えてくれました。
アリは何を食べるのかな?という疑問から絵本で調べてアリは甘い物以外にハムやウィンナーや昆虫の死骸等のタンパク質も好むことが分かり、給食室からビスケットをもらいアリの巣周辺に置いてみることにしました。
人の視線があるからか、なかなかアリはビスケットを運んでくれません。しかし粘り強く観察しているとやっとアリが運び始めました。子ども達はアリが運んだ様子が見れて大喜び!まだそれ以上のアリへの興味の広がりや追求までには至りませんでしたが、アリの生態について知ることができたり、小さいアリ、大きなアリの見分けがついたり等、子ども達なりにアリを通して学びがあった事は確かでした。
アゲハ蝶の幼虫
最近みかんの木にアゲハ蝶の幼虫がちらほら見られるようになったので飼育ケースに入れて育ててみることにしました。アゲハ蝶の幼虫は何度も脱皮してはらぺこあおむしのような緑色の幼虫になるのですが、捕獲したのはまだその前の段階の黒色の状態だったので、子ども達はあまり興味がない様子でした。
それから3日ほどたったある日、アゲハ蝶の幼虫に興味を持ち始め飼育ケースの中をのぞいたTくんが「あ!!黒色だったのに緑色になってる!!ねぇ!見て見て!!」と大興奮!興味がないと思っていたけれど、実は私の気づかないところで観察していたようでした。
発見したことをみんなで一緒に喜んだり共有したりした後で「なんで黒色だったのに緑色になったんだろう?」と言うので、「みんなの身体と同じで大きくなったら洋服が窮屈になるでしょう?何度も着ている皮を脱いでこの緑色になったんだよ。」と話をすると子ども達は「そうなんだ〜」と不思議そうな・・・納得したような表情でした。まだ蝶になるまでは何日もかかりますが、蝶になって空に飛んでいく姿を見るのを楽しみに、また子ども達の好奇心や探究心を育んでいきながら生命の大切さを知っていけるようにしたいと思います。(迫田)