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2025.09.06

ブログ

きく組(3歳)青虫との出会い

今年度入職しました、きく組(三歳児)担任の西田です。

きく組の子ども達は、外に出るとすぐ虫を探したり、虫かごを常に持って回り、虫を捕まえたりと虫が大好きな姿が見られます。このような子ども達の興味・関心のある姿から青虫・蝶々製作をすることにしました。製作活動に繋がったきっかけや製作での姿についてお話します。

青虫を実際に育ててみよう【観察】

虫が好きな子ども達が更に興味を深め、生き物を大切にする心が育まれるようクラスで青虫を育てることにしました。青虫の好きな物は何か一から調べ、子ども達なりに知識を増やし育てる姿がありました。実際に育てると子ども達は、毎日青虫を気にかけ、ご飯をあげたり、子ども達で掃除をしたりと生き物を思いやる心が育まれていたように感じます。

「見てみて!蝶々になったよ」【喜び】

青虫から蝶々になった姿を見た子ども達の反応として蝶々になったことを喜んだり、まだ蝶々になったばかりで羽を頑張って動かしているのを見て「蝶々さん頑張れー!」と応援したりする姿がありました。残念ながら全部の青虫が蝶々になったわけではありません。さなぎになったまま亡くなった青虫もいました。私は、全部が蝶々にならないのだという経験から、子ども達が生き物を大切にする心や生き物を触る時の力加減など、扱い方の理解を深める事に繋がっているように感じました。

実際に作ってみよう【製作】

私は、青虫・蝶々を育てる中で一つの蝶々でも子ども達一人一人見え方や捉え方が違うのではないかと考え、実際に表現したら一つ一つ特徴が見られて面白いのではないかと思いました。そこで、「イメージを膨らませながら自分なりの青虫や蝶々を自由に表現する」とねらいを掲げ、製作活動を行いました。導入では、「はらぺこあおむし」の絵本を読みイメージを膨らませることや製作活動への期待感へ繋げていきました。製作で大切にしたのは、子ども達が個を表現できる環境を作ったことです。大人が強要して「こうやって作ってね」、「こうやってするんだよ」と指示するのではなく、「自由に表現して作って良いよ」と伝えることで一人一人の個性を大事にしながら表現力を高めることが出来ます。また、折り紙など素材を取り入れながら製作をしたことで、更に自分だけの青虫や蝶々を作ることが出来ました。

実際の製作活動の様子です!

【青虫】

     

青虫製作では、四つの丸のうち一つは色を塗らず顔だけを丁寧に描く子(三歳児の発達として顔を描く姿が見られる)

色鉛筆やクレヨン、折り紙を組み合わせながら思い思いに表現する子など様々な姿が見られました。

また、「見てみて、青虫さん」と作った青虫を実際の青虫に見せる姿がありました。実際の青虫を机に置き、いつでも見れる環境にすると「青虫さんに見て欲しい」という思いから子ども達の製作への意欲へ繋がっていました。

【蝶々】

 

蝶々製作では、端から違う色を交互に塗る子(三歳児の発達として色を使い分けて描こうとする)

全部同じ色で紙いっぱいに色を塗る子の姿がありました。面白かったのは、蝶々の触角を目だと思って目を描く子もいれば、触角だと分かっており、色を塗りその下に顔を描く子など、一人一人捉え方が違ってまさにねらいであるイメージを膨らませながら自分なりの青虫や蝶々を表現していて素敵だなと思いました。

活動を通して私がやって良かったなと思ったことが三つあります。

一つ目、生き物を大切にする心が育まれていたこと。

→実際に育ててみることで生き物を思いやりながらお世話をしていました。

二つ目、達成感や自信に繋がっていたこと。

→活動後に自分や友達の作った青虫や蝶々を机に並べ一つ一つ見る時間を設けました。

三つ目、子ども達の興味・関心やそのものについての理解を深めることが出来たこと。

→大人が子ども達に繋がってほしい姿から活動をすることもありますが、子ども達の普段の生活の中で興味のある物から活動に繋げました。

これからも子ども達と一緒に好きな物・事を見つけていき、興味や理解を深めていきたいです。

文責:西田

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