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2025.08.25

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さくらんぼ🍒組 童具あそび

今回は0.1歳児の童具あそびについてお伝えしたいと思います!

童具とは

『童具』(子どもの遊びと学びの両方を支える用品や用具全般を指す言葉で、和久洋三氏が「おもちゃ」や「知育玩具」といった言葉の区別では捉えきれない、子どもの自由な遊びや学びを促すものを表現するために作った造語です。

子どもたちは積木で遊びながら、左右の高さを同じにするためにどうすればよいか、崩さないように高く積み上げるにはどうすればよいか、考えていきます。積木遊びなどをたくさんさせることは、算数や、数学の基礎形成にとても大きな役割を果たしていると述べています。和久洋三さんはおもちゃと言わず子どもが取り組んで遊び、学ぶ、すべての用品、用具を童具と呼んでいます。

童具は遊びながら自発的に学びを深める製品です。童謡、童話、童具、どれも子どもの精神を育む大切な文化財となります。

乳幼児期からはじまる積み木遊び

乳幼児期の子どもの動きは、全てが遊びといえます。生まれてすぐの子どもは、反射的な動きを繰り返しながら、自分の身体の使い方を学んでいきます。首を動かし、体をひねり、寝返りながら、視界を広げて、外の世界を学習していくのです。少しずつ自分の世界を広げていきながら、周りにあるものや人に反応して、触れながら、性質を学び、動きを学んでいきます。

①いじる、探る遊び

いじったり、口に入れたり、さわったりなどのいじり遊びを繰り返して、外の世界の情報を収集します。最初は自分の身体をいじりますが、身体発達に伴い、動ける範囲が広がると周りにあるものをいじるようになっていきます。

いじるという行為は、人にとってとても大切な行為にもなります。触ったり、なでたり匂いを嗅いだりして、重さや形、材質など、モノの違いを学習していきます。触ったらどうなるのか、動かすとどうなるのか、叩いたららどうなるのかを自分でやって体験しながら,行為と結果を学びます。これらを繰り返しながら、物の性質を知っていきます。

いじり遊びは、具体的に「動かす」とか「入れる」とか「出す」とか「置く」といった行為の元になります。自分以外の珍しい物を積極的に見つけて、様々なもに触れる過程で、そのモノの素材、形、性質を知っていくのがいじり遊び、模索遊びです。ザラザラしているのか、つるつるしているのか、形は丸いのか角ばっているのか。それがわかるようになると、そのモノの用途がわかるようになります。よく転がるのか、手にしっかりとひっかかるのかによる扱い方の違いもわかっていきます。遊びを通して、自分の身体の機能を発達させ、自分以外のものを知り、関係を作っていきます。

②素材を操作する、行為を練習する

子どもの動き、遊びは、まわりの環境に大きく影響されます。目の前にモノがあれば手を伸ばしてさわろうとします。穴があれば手を入れようとします。蓋があればとろうとし、スイッチがあれば押そうとします。穴から何かが出ていれば引っぱって出そうとします。

目に見えるものや状態に素直に反応しようとします。

乳児のクラスの環境に、ボウルとお玉が用意されているのは、子どもの移し替える行為(遊び)の欲求に応えるためです。蓋に穴のあいた入れ物が用意されているのは、サイズの合う素材を入れたり出したりする行為(遊び)を引き出すためです。子どもは、そうした遊びを満足するまで繰り返し、飽きたら次の興味ある素材と遊びに向かいます。そうやって、一つひとつ学習していっているのです。

童具遊びでは,そこに童具があるから「さわってみる」「積んでみる」「並べてみる」となります。この遊びを繰り返し練習することで、積木という素材を知り、積む並べるという行為を学習していきます。いじって探って遊ぶということが、操作して練習する遊びとなって、子どもの発達の欲求を満たしていきます。

子どもたちは、素材を変えて、場所を変えて、内容を変えて、繰り返し遊びますが、それらの中に「積む」「並べる」という童具遊びの基本的な動きが、見えてくるようになります。

成長が進むにつれて、身体全体を使って大きなものを積んだり並べたり、両手を使って素材に集中して積んだり並べたり出来るようになってきます。

さくらんぼ組の子どもたちはジャンやタンクの童具遊びでは、持ちながら探索を楽しんだり、指先を使って遊んでいます。

今後も錦ヶ丘の三本柱の一つ童具を保育の中で充実させていけたらと思います。

引用文献 積み木遊び 和久洋三玉川大学出版部(2006)        文責:永井

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