お知らせ
2023.07.12
ブログ
友達と一緒に楽しみ、育む(わらべうた)
錦ヶ丘の三本柱の1つである「わらべうた」を、月に一回「全体わらべうた」として、季節や発達年齢に合ったわらべうたを取り入れながら行っています。
0・1・2歳児の頃に比べ、3・4・5歳児になると気の合う友だちと言葉のやり取りを通して一緒に遊ぶ一方で、触れ合い遊びやスキンシップ等といった身体で触れ合う機会が少なくなるように感じます。
しかし、今回行った「ひらいた ひらいた」や「おちゃをのみに」等では、友達とわらべうたを通して自然と手を繋いだり目を合わせたりすることが出来ました。
また、触れ合うこと以外に優しく手を繋いだり、相手の動きと歩く速度を合わせたりと相手を思いやる心が自然と育まれるように思います。
3・4・5歳児で5月に行なったわらべうたを3つ紹介します。
【おやゆびさんでパーチパチ】
このわらべうたは、指1つひとつに「おやゆびさん」「なかゆびさん」「べにゆびさん」等、名前をつけて両手のその指同士で「パーチパチ」と3回拍手をする遊びです。
1本1本の指で拍手をする為、指差しでよく使われる人差し指だけでなく、大人でも少し難しい中指や薬指も動かす為、指を器用に使ったり刺激したりしながら楽しむことが出来ます。
わらべうたを行う中で「なぜ薬指が”べにゆびさん”って言うの?」と子どもたちの中で疑問も生まれており、「薬指で紅(口紅)を塗ること」をジェスチャーをしながら伝えると、驚いた表情の子ども達でした。
このように、古くからうたい継がれてきたわらべうたから、言葉の由来や歴史を知ることに繋がります。
【おちゃをのみに】
みんなで丸く円になり、「お~ちゃをの~みにきてください♪」と1人が円の中でうたい、うたい終わった時に近くにいた友達と向かい合って「はい、こんにちは」と挨拶を交わす遊びです。挨拶を終えると、「いろいろお世話になりました」「はい、さようなら」と再びさよならの挨拶をします。
このわらべうたでは、相手と手を繋いだり、手を繋いだまま場所を交代する為に1周その場を回ったりします。
その他にも、「こんにちは」や「さようなら」といったお互い目を合わせてお辞儀をする動きがあります。
わらべうたを楽しみながら、挨拶をする時にお辞儀をすることも自然と身に付いていくように感じます。
4・5歳児は、普段の園生活で気の合う友達との関わりが多くなります。そこで、全員で一緒にする・一緒に出来たという達成感や協調性を育むことをねらいとして、みんな(全員)で一緒に楽しめるわらべうたも取り入れています。
【いしのなかの】
わらべうたとともに楽器にも親しめるよう、スレイベルを使って「すずのなかの」で行いました。
「すずのなかの」は、うたい終わった時に近くにいた友達にスレイベルを渡す役交代の遊びです。
初めに大人がスレイベルを鳴らすと、子ども達は「シャンシャン」と鳴る音に興味津々!「持ちたい!」「触ってみたい!」と目を輝かせていました。
見慣れない楽器があることで、「次、触りたいな」「私の番くるかな」等子どもたち1人ひとりが興味を持っていた為か、全員にスレイベルが渡るまで集中して参加することが出来ていました。
このように、わらべうただけでは見慣れない楽器にも親しむことが出来ます。
「すずのなかの」の様に、みんなで一緒に行う中でルールや役割交代のあるわらべうたも4・5歳児では毎月、取り入れるようにしています。
わらべうたという遊びを通して、1人ひとりがルールを理解し、「みんながルールを守ることで楽しむことが出来る!」ことに気付いたり、「遊びは楽しそうだけど、オニ役したくない」と葛藤したりすることもありますが、それも子どもの成長や社会性に繋がっていくように思います。
今後も、子どもたちが「楽しい!」と感じながらわらべうたに親しむことが出来たらなと思っています。
是非、ご家庭でも子どもとゆっくりわらべうたの時間を楽しんでみてください!(文責:松添)