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2021.08.10
ブログ
1・2歳の噛みつき
1歳~2歳の噛みつき
1歳半から2歳の前半にかけての子ども達に見られる行動に友達を噛むことがあります。
何故噛むのでしょう?子ども達は今まで保育園では一人の世界、大人とだけだった関係でした。徐々に友達に興味が生まれ、関係を持ちたくなります。しかし、言葉で伝え合えるわけではなく、一緒に遊べることがたくさんあるわけでもないので、ついつい関わりたい思いがあまって噛んでしまうのでしょう。
さらに、何でも自分のものにしたい心が極限まで強まっているので、ついついおもちゃの取り合いになった時に噛むことで応戦してしまうのです。友達を噛むかもしれない要因が、この発達段階のどの子どもにもあります。
しかし、よく噛む子もいれば、まったく噛まない子どももいます。噛むことが癖になる場合もあります。
原因としては…
・1歳前半から芽生えた自我は1歳半から2歳にかけて大きくなり「自分で」「自分が!」と何でも一人でやりたがり何でも一人占めして自分の物にしたがるという欲求が強くなります。と同時に友達との関わりも増えます。1歳後半から模倣遊びが盛んになり、友達と同じことをしたい、一緒に遊びたいという気持ちが表れます。
しかし、関わりが増える一方で言葉の発達は未熟な為、自分の思いを言葉で伝えるということはなかなか難しい状態です。思い通りにいかない時、友達のオモチャが欲しいなど、トラブルが起きると言葉のかわりに噛んだり・叩いたり・ひっかいたりということをしてしまうのです。
生活習慣の乱れでいつも心がイライラしていると、その為にちょっとしたことで友達に噛みついてしまうという心の過敏性を感じることもあります。周囲の状況に敏感なのです。
噛むことが続くと担任保育士も未然に防ぐ為に、その子に寄り添い行動を把握しようとします、そんな他者の心を感じると、いっそう噛んでしまうこともあります。噛む子ども達の多くは、繊細で緊張しやすい心をもっている場合もあるのです。
『噛みつき』の理由
・友達が使っているオモチャを使いたい
・気持ちを言葉にできない
・思い通りにならない時
・もっと見て欲しい!かまって欲しい!
・愛情表現のつもり など
・たまたま友達の手が口元にあったから
などなど
噛みつきがあった時の園での対応
叱ることはしません、「あのオモチャ貸して欲しかったんだね!」「一緒に遊びたかったね!」「嫌だったんだね!」と、その子の言葉にできない思いを代弁します。
噛んだ気持ち・怒った気持ちを受容します。
噛んだ子の気持ちが落ち着いた時に「○○ちゃんいたかったね」と短い言葉で伝えます。
「よしよし優しくしようね!」と噛んだ子の頭を撫でながら伝えるときもあります。
もちろん、噛まれた子にも「痛かったね」の気持ちの受容・傷の確認・手当てを他スタッフが対応します。
園の思い
成長過程の一つと捉え、保護者の皆様にはご理解を頂き、保育園では我が子も他の子も一緒に育つ!と思いご理解頂きたいです。お互いに相手がいるから興味が芽生え、関りを持ちたい・ケンカもする!社会は一人では生きていきません…人を信じ、頼りにして、そして大切に思い生きていく、その心の基礎の部分が少しずつ育っていく大切な過程です。
どうぞ温かく見守ってください。
噛みつきが長引く時は個別に声をかけさせて頂きます。家庭と一緒に連携して対応し、一緒により良い方法を見つけていきましょう。
子ども達の心の成長に必要なことは、遠ざけずに…安心できる見守りのもと、保育してまいります。
0・1・2歳児保育リーダー:中島