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2021.06.24

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ボールが取れない!ゆり組

雨が続く季節になりました。室内で遊ぶことも多い中、晴れの日には外にでて園庭を駆け回る子ども達です。

今回は園庭遊びでのエピソードを一つ紹介したいと思います。

「ボールが取れない!」


園庭でサッカー遊びに夢中のIくん。

おそらく自分で決めたゴールである机の中へ向けてキックし、見事入ると

「やったぁー!!」と飛び跳ねて喜んでいました。

喜んでいたのもつかの間

机の中からボールが取れなくなってしまいました。

 

近くにいた私に「取って」というかな?と見守りますが、自分で取ろうと挑戦し始めたIくん。

その姿を見て、私も見守ることにしました。

まずは手で取ります。

必死に伸ばすものの、届かず

手がダメなら足だ!!というように

次は足で挑戦です。

しかし、足を伸ばすとキックになってしまい、逆にボールは遠くへいってしまいました。

手も足も使ったIくん。

さすがに声をかけてくるかな?と思いましたが、まだまだ諦めません。

机を動かそうと考え、押していきます。

押しても押しても、机と共にボールも動いていくため取れず。この方法も断念です。

すると「あっ!」とひらめいたように

椅子を取りに行くIくん。

ボールに1番近いところに椅子を置き、

椅子に座って手を伸ばします。

すると、ボールを取ることに成功!!

取れたボールを誇らしげに私に見せ、再びサッカー遊びを始めていました。

「机の中からボールを取る」というのは単純な作業に見えますが、Iくんなりに色々な方法を考え、試行錯誤していたことがとても分かる姿でした。

 

このように、自分の力で何かをやり遂げようとするために方法を考えたり、工夫したりしながら、諦めずにやり遂げることで達成感を味わうこと自立心にもつながっていきます。

 

 

また、2歳児は活動範囲の広がりや友達との関わりが増えたことで、やってみたいという気持ちが増え、色々なことに対して何度も挑戦しようとする姿が増えてくる時期です。

できないかもしれないけどやってみるということを繰り返し、できるようになる経験を重ねることで有能感が育まれるといいます。

 

その中で、子どもたちの「やってみよう」とい気持ちを大人が先取りせず、子ども達がやり切るところまで見守れることが、子ども達の「できた!」という達成感や喜びにつながっていくのだと思いました。

このエピソードでもあるように、ボールを取れたIくんが味わった達成感というものはとても大きかったように感じます。

私も「とれたね!すごいね、嬉しいね」と喜びを共有でき、嬉しくなりました。

子ども達の「やってみたい」気持ちは今後も沢山あると思います。そんな時に、見守り、時には寄り添って成長を感じていきたいと思います。

 

文責:田中

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