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2024.09.09

ブログ

青虫からアゲハチョウになるまで(きく組 3歳児)

4月から生き物や植物への興味があった子どもたち。以前のブログ「生き物と触れ合う中で」でもお伝えしたように、身近な生き物にさらに興味が深まり、虫を見つけると優しく触れるなど命の大切さを感じることができるようになってきています。

生き物の視点になって

園庭にはたくさんの自然があります。自然や生き物と触れ合うことが大好きな子どもたちは、虫かごをもって虫探しや綺麗な花を探すことに夢中になっていました。

虫を捕まえると、「この虫はなにかな?」

と図鑑で調べる子ども達。自然と探求心も育まれています。

おとなが、さりげなく虫がいそうな場所のヒントを「葉っぱに穴が開いていたら、虫さんが食べたってことだよ!」と伝えると、

「この葉っぱは穴がいっぱいあいてる!美味しいんだねー」「この木にいるのかな?」

「この葉っぱは穴がないから美味しくないのかな」

子どもたちは虫の視点になって考えながら、より細かく観察し新たな気づきを得ていました。

身近な生き物の様子や生き物を取り巻く周辺の環境に興味関心が高まっている様子から、みんなで見つけたアゲハチョウの幼虫をを育てることにしました。

ねらい:生きるために必要な事を知り、身近な生き物への思いやる気持ちを育む

育てるために大切なことは・・・?

虫籠の中の幼虫を観察していく中で、”フン”がたくさん落ちていることに気づいたらMくんとHくん。

「いっぱいウンチあるねー」

「綺麗にしてあげなくちゃ」

葉っぱがカラカラになると「みかんの葉っぱ取りに行こう!」と新しい葉を準備してあげる等、おとなと一緒に世話をすることで、育てる=何をするべきなのか?自分で考えて行動し責任感や育てる大変さを体験する事ができました。

サナギからチョウチョになると、みんな大喜び!

「黒いチョウチョだったね」

「大きい〜!!」

園庭に逃す時には

「また遊びに来てね」

「バイバイ〜」と

ひと仕事終えた子どもたちの表情は、満足感に満ち溢れているようでした。

 

「身近な動植物に心を動かされる中で、生命の不思議さや尊さに気づき、身近な動植物への接し方を考え、命あるものとしていたわり、大切にする気持ちをもって関わるようになる(幼児期終わりまでに育って欲しい姿)とあり、乳幼児期から自然の中で過ごすことや、虫や動物と触れ合うことが心地よいと感じる体験の積み重ねが大切である」と示されています。(髙山静子 「保育内容 5領域の展開~保育の専門性に基づいて」郁洋舎 2022年9月出版P116~P117)

3歳の発達段階として「自然を見て観察する」ことに目を向けていきました。実際に観察する中で感じたこと・気づいたことを言葉などで表現し育ててみよう!と行動することで、身近な動植物に心を動かされ、生命の不思議さや尊さに気付く体験ができました。

また、体験したことを自分なりにイメージして絵を描いたり製作したりと自分なりの表現を楽しめることで豊かな感性も育まれていきます。

これらの体験から育まれる力は子どもたちが成長するにあたり社会に必要とされる力となることと思います。

 

現在きく組は、クワガタを飼育しています。アゲハチョウの飼育体験から、昆虫ゼリーがなくなったら「ゼリー替えてあげなくちゃ」と自ら発信して育てる姿がみられるようになりました。

 

今後も、子どもたちが感じたことに目を向け、考えたことをイメージしながら自由に表現できるよう関わっていきたいと思います。文責 関

 

【参考文献】高山静子 「保育内容 5領域の展開〜保育の専門性に基づいて〜」

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