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2024.05.17

ブログ

生き物と触れ合う中で…(きく組 3歳児クラス)

 

暖かくなり、園庭には様々な草花や生き物が見られます。

現在きく組では、園庭に出る時に草花を入れるバックを持ちながら園庭散策する中で、生き物を見つけると触って虫の感触を確かめたり、ときにはじっと座って静かに観察したりと自分で考えたやり方で命のある生き物や自然物と触れ合っています。

バックに集めた草花は園に持ち帰り、押し花にしたりおままごとの中に集めて食べ物に見立てて遊びの中に取り入れる姿が見られました。

身近な生き物に興味を示し、優しく接する中で思いやりの心が育れています。

 

アリの観察!!

園庭にあるナンキンハゼの木の下には、小さなアリが食べ物を探しにせっせと働いています。最初は興味津々の様子で観察していた子ども達ですが、興味本位で踏み潰してしまうこともありました。しかし、その都度命があることを伝えることで少しずつ命について意識し、3歳児なりの方法で「見るだけだよ!」と友達に伝える姿が増えてきました。

アリとの関わり

子ども達は納得いくまで観察をすると次は石や葉っぱを集め、その集めた石や葉っぱを使い、丸く並べたり細長く並べたりと家や道を作っていました。そのような行動が見られる前には、「アリさんの家はどこなのかな?」や「この穴(アリの巣)に入っているよ!」などアリの行動をしっかり観察しており、通りやすい道を作りたい思いや近い場所に家を作りたいという優しい思いがあったのではないかと私は感じています。作っている最中、アリは驚き逃げ回っていましたが、無理やり連れ戻すのではなく、自然と戻ってくるまで静かに見守っていました。

その他にも園庭にいたアリを見つけると「お腹すいてるかもね」と手に持っていた桑の実を一つ手作りの家の中においてあげる等優しく接していましたよ。

小さな生き物と触れ合う中で、命について考え、相手を思う優しい気持ちが育っているのを感じます。

生き物と触れ合う中での気づき

園庭にはアリ以外にも、カマキリやナメクジ、蜘蛛などがいます。

前日雨が降っていたこともあり、築山にあるキジムナーの家の近くに一匹のナメクジがいました。今まで観察してきた虫は何本も足がありましたが、今回発見したナメクジには足がありませんでした。

そんなナメクジの様子を見てN君が「足がないのに進んでるのなんで?」と疑問に思ったようで、近くにいた保育者に質問していました。

子どもが疑問に思っていることに対し、一緒に調べることも大事ですが自分なりに考えて答えを導き出す姿をみたいという思いもあり、今回「体を動かしながら進んでいるよね」と私自身の見て感じた姿を伝えながら、N君の考えも聞いてみることにしました。

私の考えを聞き、N君なりに一生懸命考えた結果、「おなかの裏に足があるのかな…?」という回答が返ってきました。私自身そのような発想はなく、日頃から生き物を観察していたN君だからこそ考え付いた回答だったのではないでしょうか。

今まで足のある生き物に触れ、観察する中ことで、「生き物=足がある」と考えたのかもしれません。

今後も子ども達の疑問に思ったことを一緒に考え、納得できるよう虫眼鏡や図鑑等を用いて一緒に観察し、さらに知的好奇心を伸ばしていけたらと思っています。

園庭にある自然や生き物と触れ合う中で、親しみを持って関わりながら生命の尊さに気付いたり、大切にしたりできるよう、命について考える機会を設けていきたいと思っています。

(参考文献: 高山静子 保育内容 5領域の展開)

文責:池田

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