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2022.02.26
ブログ
子どもとの話し方
先日、「人は話し方が9割(著 永松茂久)」という本を読みました。
保育や教育についての本は、沢山あります。しかし、一見関係ない分野も実は保育に関係があると思っています。子どもたちと毎日接する自分という存在を、深めていくことが大切だからです。そのため、なるべく色んな本を読もうと挑戦しています。
読んでみると、やはり思い出すのは子どもたちとの会話でした。保育用語で、私たち保育者のことは「人的環境」と言います。子どもたちは、周囲の環境と関わりながら育つと言われています。子どもの成長には、身の回りの大人の言動も、とても大切なのです。
しかし、実は私、会話があまり得意ではありません。何年か前に、5歳児クラスの子どもに「まりなさんって、いつも へーそうなんだ。って言うよね。もっとほかの返事、したら?ちゃんと聞いてる?」と言われたことがあります。言われた瞬間、確かに!しまった!と思いました。つい忙しさに追われて、子どもの話に対して頷くだけになっていたのです。今でも忙しい時ほど、この言葉を思い出します。
それからは、なるべく「へー♪(精一杯、明るく!)」「〇〇だったの。困ったねえ」「そうなの?さすがだね〜」「へえ、面白い。それでどうなったの?」「どう思ったの?」と返すようにしました。
「人は話し方が9割」いわく、これは「拡張話法」と言うそうです。気分よく沢山話せたな。という気持ちが、またあの人に会いたい、という思いに繋がる…ということだそうです。
確かに、つい先日5歳児クラスの子どもの話をこのような返事で聞いていたら、「まりなさん、にこにこ話を聞いてくれていいねー!気持ちいいね」と言われました。(言い方に、少し笑ってしまいましたが…)
保育園って楽しいな。保育園の大人って好きだな。という気持ちがあるからこそ、安心して遊びこみ、様々な経験や学びを得ることが出来ると思います。
また、身近にいる大人だからこそ気持ちの良いコミュニケーションを示すことで、子どもも自然とコミュニケーションの取り方を覚えます。
「それで、どうなったの?」「どう思ったの?」
と尋ねることは、順路立てて話したり、自分の気持ちを捉えて表現したりすることにも繋がるでしょう。
本のタイトルこそ、「人は話し方が9割」でしたが、やはり「聞き方」こそが会話の中で大切なのだと感じました。
今後も、幼少期こそ大切な時期なのだとしっかり理解して、子どもたちの言葉に耳を傾け、会話していこうと思います。ご家庭でも、お時間がある時は「それでそれで?」と聞いてみてください。子どもたちが目を輝かせて一生懸命話す内容は、とっても面白いですよ♪
文責:櫻田