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2025.12.22
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わらべうた遊びから学ぶ~もも組4歳児
錦ヶ丘の保育の三本柱のひとつであるわらべうた。クラスの活動として、また園全体でも月に1回、わらべうたを行なっています。今回はもも組の子ども達が大好きなわらべうた遊びとわらべうたの魅力についてご紹介します。
「となりのおばさん」〜つかまえ鬼
♩となりのおばさんちょっとおいで おにがこわくていかれません
おかまをかぶっておいでなさい それでもこわくていかれません
そんならわたしがおむかえに
2組に分かれてかけ合いで歌いながら、最後には、鬼が追いかけ、つかまえる遊びです。
<遊び方>
・2つの場所、宿(陣地になり安全地帯となる)をつくり、みんなはどちらかの宿に入ります。
・1つの宿は、おばさん組、もう1つの宿には子ども組が陣取り、交互唱で歌います。
・鬼を1人決めておき、最後は鬼が歌います。
・歌い終わったら、両方の宿にいる子ども達が、お互いの宿を変えます。
・宿を出た時に、鬼が1人の子どもをつかまえて、その子どもが次の鬼になります。
事前に子どもたちとルールの確認をしました。
①鬼にタッチされたら鬼になること
②宿を変えないで、とどまるのはなし
③最後、鬼が歌い終える前に移動するのはアウト
まずは鬼決めです。鬼をやりたい子ども達が集合。輪になったところで、保育者の「誰か鬼決めやってくれる人?」の声に「はい!」と手を挙げ、知っている歌「せんべせんべ」を歌い、鬼を決めてくれました。
鬼が1人決まったところで、遊びがスタート。ほとんどの子ども達がルールを理解し、「おばさん」という言葉に思わず笑ってみたり、鬼から逃げるスリルを味わいながら、遊びを楽しんでいました。そんな中、鬼に捕まりたくないと焦る気持ちから鬼が歌い終わる前に向こうの宿に移ろうとしたり、鬼にタッチされたのに「鬼やりたくない」や、逆に、「まだ1回も鬼してないから鬼やりたい」と言って気持ちが崩れたりする子どもも数人いました。

保育者は、「鬼に捕まりたくないのは分かるよ」「〇〇さんも鬼やりたかったね」などまずは気持ちを受けとめます。そのうえで、ルールを守ることの大切さや自分で気持ちを立て直し、その後やるかやらないか自分で決めるよう促したり、感情をコントロールする力を身につけられるような声掛け、対応をとっています。
すると、遊びを繰り返していくうちに、グループへの帰属意識が生まれ、「〇〇くん、こっちチームだよ」と教えてあげる子や「鬼変わろうか」「鬼やってない人他にもいっぱいいるよ」など、友だちに対していたわりや思いやりの気持ちを持ち、子ども同士声を掛け合っている姿がありました。また、自分たちで鬼決めをしたり、保育者が歌わなくても歌を覚えて自分たちだけで歌ったりするようになっていくのを見て、成長を感じています。
わらべうたの魅力
わらべうたは言葉・音楽・動き・遊びが一体になったもので、それぞれの発達を促すことに長けています。歌や音楽に触れることで、耳からの感覚を刺激するのはもちろん、体を動かしたり触れ合ったりすることで全体の感覚を刺激することや、ルールを守る社会性を身につけることができます。発達段階に合わせたさまざまなわらべうたや遊びがあり、以下のような多くのメリットがあります。
・自然に興味関心を持ったり、季節を感じたりできる
・言葉・数の概念が身に付く
・運動能力、リズム感を高める
・社会性、認知機能の発達を促す
・人との触れ合いを通じて愛着を形成できる
・自己肯定感を高める
このようにわらべうたには乳幼児期に育ってほしい姿がいくつも含まれています。これからも子ども達の好きなうたや遊び、季節のうた、発達段階に応じてねらいをもった集団遊びなど多くのわらべうたを楽しんでいきたいです。
文責:白澤
引用文献:「幼稚園・保育園のわらべうたあそび」 秋冬 畑玲子 知念直美 大倉三代子著 明治図書





