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2023.05.23

ブログ

きく組(3歳児) 自然のなかで心が動く

はじめに

 新緑がさわやかな風を運ぶ5月、子ども達も大人も、新しい生活に少しずつ慣れてきました。

 錦ヶ丘の園庭は、「運動場」のような広い空間だけでなく、

川(ビオトープ)やたくさんの木々が立ち並び、虫や鳥、植物と共存できる自然空間があります。

戸外で思い思いに遊ぶ姿が増えてきたなか、「カエルがお水から出てきたよ!」「このお花、りんごみたいなにおいがするー!」と、いち早く自然の変化を敏感にキャッチしている子ども達。驚きや興奮を伝えたい!という思いが溢れ、言葉でのやり取り、異年齢児同士の交流も生まれています。

 今回のブログでは、幼児期の自然体験の重要性、園での取り組みや保育者が大事にしたいことをご紹介します。

 

 

幼児期の自然体験の重要性

 幼児期における自然との関わりは、身体的、社会的、認知的な発達につながると言われています。その理由のひとつとして、「自然の中での出来事は偶発的である」ということが挙げられます。自然物は多様で複雑であり、常に変化します。保育者が予想しなかった子どもの姿が引き出されることも多々あります。また、自然の中で思いがけない発見をしたり、好奇心を追求したりすることによって、想像力や探求心が刺激され、創造的思考力や問題解決能力の育ちに繋がります。

 

 このような育ちのためにも、幼児期の発達段階ごとに、①自然の中で安心して過ごす、②自然を楽しむ、③自然を見て観察するなど、十分に「自然と触れ合うことが心地よいと感じる体験を積み重ねること」が大切です。幼児期からこのような機会があることで、人と自然の繋がりを感じ、自然への共存を大切にする意識も育っていくと考えられます。

 

 

園での取り組み

 今年も、各クラスで夏野菜作りがスタートしました。きく組では、「ゼリーやプリン、ジュースを作りたい!」という子ども達の意見から、トマトやカボチャ、トウモロコシを育てることになりました。野菜の生長過程をじっくり追いながら愛着が持てたらいいなという保育者の想いから、カボチャとトウモロコシは、1人ずつポットに種をまいて育てることにしました。種を見ると、「これ食べたことある!」「シワシワ!」「かたい!」と、反応は様々!そして、大切に育てた自分だけの種が芽を出してぐんぐん大きくなる様子に大興奮の様子でした。

 

 子ども達が自然に興味をもつきっかけとなる活動として、ネイチャーゲームも実践しています。

  ネイチャーゲームのアクティビティの1つである「フィールドビンゴ」を年長児クラスと一緒にしました。触る、匂いを嗅ぐなど五感を使って、ビンゴの項目をグループごとに夢中で探していました。普段より感覚を研ぎ澄まして注目することで、いつも遊んでいる園庭でも新たな発見があった様子でした。今後も他の年齢の子ども達と園庭でのネイチャーゲームの活動をしていく予定です。ネイチャーゲームについての詳細は、ホームページや過去のブログをご覧ください。

 

 

 どちらの活動でも、子ども達が自分から興味をもって自然に関わる姿、感動や驚きで子どもたちの心が動いている姿が印象的でした。子ども達は、1人1人がそれぞれに目の前の自然を感じ受け止めていること、子ども達ならではの感じ方があるということを改めて感じました。引き続き保育者である私たちも、自然のありのままの姿や変化に興味をもち、子ども達とワクワクしながら日々を過ごすことも大切にしていきたいです。

参考文献

①『保育内容 5領域の展開~保育の専門性に基づいて』著者:高山静子

②『シェアリングネイチャー自然のよろこびを分かち合おう』著者:ジョセフ・コーネル

 

文責:椎屋

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