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2022.11.17

ブログ

絵本から広がる世界

昨年度、「絵本から広がる遊びの世界」という本を読みました。

絵本を扱う際は、
1.大好きな大人との安心感・信頼感の中、絵本を読み合うことで心豊かに育む時間
2.楽しさ・ワクワク・ドキドキ感じる経験
3.言葉に対する感覚を心地よい、楽しいと感じられる
子ども達がこの3つの経験をできることが大切とのことでした。

今回は、絵本を読む保育を通して、感じたことを年齢ごとにお伝えします。

0歳児

初めての集団生活で不安が大きい中、信頼できる大人との絵本の読み合いやわらべうたなど、1対1での関わりを通して安心感へと繋がっていきます。絵本を嬉しそうに「読んで!」と持ってきてくれる姿が見られるようになってきました。

0歳の子どもに読む絵本は、「だるまさん」などリズミカルで言葉の繰り返しがある絵本を好み、一緒に身体を揺らして楽しんだり、だるまさんと同じ行動をしてみたりと、子どもたちなりに絵本からリズムや擬音語の面白さもを感じとることができるようになってきました。

 

1歳児

1歳になると様々な物が認識できるにつれ、興味・関心が広がる時期になります。絵本を通して、色や物が一致した際に子どもたちは目を輝かせ自信を持って声に発することが増え、言葉の習得へと繋がっていきます。

“やさいさん”の絵本では、歌に合わせて様々な野菜の名前を覚えていきます。苦手な野菜を目の前にしても、やさいさんの歌に合わせながら口に持っていくと”パク”と食べられるようになってくる子どももいます。知ってる野菜=安心感に繋がっていると感じる瞬間でした。

 

2歳児

「トイレに行ってみたい!」「自分で洋服を着たい!」など自分でできることが増え、やりたい!という姿があります。子どもの姿に合わせ”自分で履けたよ”などできたことへの達成感を味わえるような絵本を置くことで自然と身の回りのことを自分でしてみよう!という意欲にも繋がってるようでした。

 

3歳児

ままごと等、ごっこ遊びがうまくできるようになる時期に、絵本の世界をイメージして遊びへと発展していきます。季節の行事にも興味・関心をもてるよう、よい絵本からよい文化にであうきっかけをつくっていくことも保育者として大切な役割だと改めて感じました。

 

4歳児

絵本の世界に入り込むことができるからこそ、小さな発見も絵本へと繋げた遊びの展開ができます。園庭で見つけた虫や花など自分たちで調べようと図鑑を持ってくる子どもたちの姿から、興味・関心を広げられる機会へと繋がっていると感じました。

 

5歳児

文字への興味が広がり、自分で読んだり、小さい子どもに読んであげようとしたりする姿が多く見られるようになります。0.1.2歳児向けの読みやすい絵本を準備すると自ら手に取り”あいうえお表”を見ながら読むことに取り組んでいます。また、友達と協力してものづくりを楽しめる時期に、絵本からイメージを広げた紙芝居や絵本づくりへと発展していきました。

 

絵本を読み合うことで、喜びや安心・不安、少しの悲しみなど感情を知ることができ、生きていく上で様々な体験からどのように対処していくのかを知るきっかけにもなります。絵本をじっくり読める環境の準備や、絵本から遊びへと繋がることを予想し計画的な保育をしていきたいと思います。文責 関

 

参考文献:「絵本から広がる遊びの世界」 著:読みあう活動研究会  編集:樋口 正春、仲本 美央  出版社:風鳴舎

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