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2025.09.26
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童具の魅力

錦ヶ丘の保育内容の特色として、わらべうた・リトミック・童具の三本柱があります。
その中の一つ、『童具』をご存じでしょうか。童具には積み木・モザイク・数の木・ママーボール・ピンボードと他にも様々な種類があります。
今年度は、童具の魅力について3回に分けてお伝えしていければと思います。今回は、積み木の魅力についてです。
童具とは
童具とは、玩具デザイナー和久洋三さんが生み出した言葉(玩具)です。子どもは遊びの中から様々なことを学んでいます。遊びと学びは区別できないという和久洋三さんの考えのもと、遊びを通して得られる学びに着目し、様々な視点から子どもの学びを支えていけることが童具の特徴とされています。
積み上げる(第一段階)
乳児期から積み木に触れていく中で、遊びの一つに『高く積み上げる』ことを好む姿があります。
「積み木の上に積み木がのった!」
↓
「自分より高く積みたいな」
↓
「倒れないように、壊れないようにするにはどうしたらいいかな?」
子ども自身で「やってみよう」という意欲から、「次はどうしたらいいかな?」と考える力へと繋がっていきます。この経験を通して、遊びの幅が広がっていきます。
見立て遊び(第二段階)
様々な積み木の形を組み合わせていくことで、自然と出来上がった物を家や車に見立てたりなど子どもならではの想像する力を育むことができます。見立て遊びの面白さを知ることで自分のイメージが広がっていき、「次はここに積み木を置いてみよう」と“想像“から“創造“へと変化していきます。
子どもたちの創造は保育者の予想以上に面白い作品となっていきます。また、積み木だけでなく色鮮やかなモザイクを組み合わせて装飾することで、完成度もぐん!っと高くなり達成感もより感じることができます。
協力する(第三段階)
一人で表現する楽しさを存分に味わうことで、「次は友達と繋げ合わせてみよう」と自然と一緒に作りだす姿が見られるようになります。
自分の作りたいものと友達の作りたいものを繋ぎ合わせることで、「こんな作り方もあったんだ」と発見し、より自分の世界や表現方法が広がっていきます。時には自分の思いと友達の思いの違いから思い通りにいかず自分の気持ちと葛藤する場面もあると思います。
そのような場面で育まれる友達と協力してつくりあげたり、自分の気持ちを制御したりすることは今後、社会に出るにあたり必要となる力です。
積み木遊びにて、形の違いに気づいたり、自分のイメージを形にしようと工夫したり、友達の気持ちにも気づくきっかけになったりと、遊びの中でたくさんのことを学んでいきます。私たち保育者は、引き続き子どもの自由な表現を大切にしつつ、遊びから育まれる学びを子どもたちと一緒に見つけ喜びを共有していきたいと思います。
参考文献: https://www.dougukan.com/
文責 関