お知らせ
2024.11.12
ブログ
さくら組(5歳児)フェスティバル見どころ紹介②「おもちゃ博物館」
今年のさくら組はフェスティバルで
「おにぎり屋さん」と「おもちゃ博物館」をします。
今回のブログでは、おもちゃ博物館についてご紹介します!
きっかけとテーマ設定について
これまでさくら組では、保護者の方が持ち寄って下さった廃材を利用し、様々なおもちゃの製作に挑戦しました。
「完成したら、遊べるぞ!」というワクワク感を胸に目を輝かせて作る子ども達。思い通りに作れなかった時も、諦めずに挑戦するなど粘り強い姿、友達と協力し合うが見られました。
作って終わりではなく、繰り返し「もっとこうしたら面白そう!」と、改良のために手や頭をいっぱい使い、一人ひとりのペースでじっくり目の前のおもちゃ(課題)に向き合う姿がとても素敵でした。
フェスティバルでは、子どもたちの工夫やアイデアによって発展したおもちゃの活動を3つに分けて展示したいと思います。
1 まわるおもちゃ(こま)
段ボール、紙皿、紙コップなどの素材から選んでよく回るコマづくりに挑戦しました。つくったコマで友達と対決するなかで
「相手のコマをはじくために周りをトゲトゲにしたい」
「回り方を滑らかにするためにボタンを2つ重ねたらどうだろう?」
など、ひらめいたことを次々と自分で形にしていきました。
また、遊ぶ過程で、
「きれいに回るコマは回っている時の模様がきれいに見える!」
「早く回るコマの方が強い!」など
円の回転の強さや美しさの秘密は何だろう?と注目する子が増えてきました。
回るコマの美しさに注目する子も多く、それぞれのコマを持ちより、「回った時にどの色がきれいに見えるかな?」など見て楽しいコマづくりについて話し合う機会もありました。色や線の引き方にもポイントがあると気付き、よりコマづくりを深めていきました。
2 転がるおもちゃ(コリントゲーム)
はじめに、空き箱や色画用紙で作ったビー玉転がしを楽しみました。
ビー玉を思い通りの方向に運ぶための仕掛けパーツの置き方を試行錯誤し、分からない時は友達の作品を参考にしたり、実際にビー玉を使って転がる道筋を想像したりしながら取り組みました。できた作品を交換し合って、「○○くんのビー玉転がしはいろんな方向に転がって面白いねぇ」「●●くんの(おもちゃ)もこのトンネルに入るのが面白いねぇ」など言葉で感想を伝え合っていました。
当初の計画ではフェスティバルで実際にお客さんに遊んでもらう予定だったため、「紙だと壊れやすいかな」「スタートとゴールが分かりにくいと困るかな」など、遊ぶ人の視点で製作が始まりました。壊れにくさを優先し、木のおもちゃ作りに挑戦しました。
また、個人の製作に入る前に、大きなコリントゲームをみんなで作りました。「いろんな方向に転がる方が楽しいよね!」と、ボールが通らない場所を減らすように仕掛けパーツ(積木)を相談しながら置き換えました。相手と意見が異なることもありましたが、折り合いを付けながら1つの大きなおもちゃをつくることができました。
その後、個々に作ったものは、ボンドで固定する前にじっくり置き方を考えました。大人が声をかけなくても、自ら前もって置く場所に鉛筆でかたどり、セロテープで固定してビー玉が通る幅を確保しているかなどを考えて作っていました。
完成させたおもちゃを友達と繋げ、さらに遊びを盛り上がりました。
遊んで気付くこともたくさんあったようで、「改良したい!」と自分から言ってさらに増やしておもしろいものになっていきました。
3 小さい子向けのおもちゃ(絵本、パズル、引っ張る車、縫い物)
小さい子を対象にしたおもちゃを作りたい子ども達は、日ごろから小さい子ども達と関わっている未満児クラスの大人に相談しにいきました。「はっきりした色に注目するよ」「動物のお顔を見たら喜ぶよ」など、大人たちから聞いた情報を参考にして、作品作りに取り掛かりました。
弟や妹がいる子どもたちは、
「●●(弟の名前)はねぇ、アンパンマンみたら喜ぶよ!」
「飛び出す絵本でばぁって出てきたら笑うんだよ~」
「ひもがついた車の方が、歩きやすいかも!」
など、年下の友達が喜ぶ姿を思い出し、ワクワクしながら製作をすすめていました。
おもちゃは一人ひとりの思いや学びの集大成
先述したように、まずは自分が作ったおもちゃでとことん遊ぶことを楽しみました。その楽しかった経験を出発点として、「もっと1つのおもちゃを掘り下げて楽しみたい」「友達と遊べるおもちゃを作りたい」「自分の身近な人に楽しんでほしい」などそれぞれの思いが膨らんでいき、おもちゃづくりが進展していきました。おもちゃの種類などは違いますが、どのおもちゃ作りのなかでも、図形(主に円や三角形など)の性質や特徴を感覚的に知る機会、色の明度、彩度について考える機会を通して学び知ったことを、おもちゃづくりのアイデアとして取り入れ、役立てていました。
1つのおもちゃに、子どもたちの学びや試行錯誤や詰まっています。当日は、子どもたちのおもちゃに向き合う姿や表情を想像しながらご覧いただければと思います!
文責:椎屋