子どもの豊かな育ち〜5領域〜

早いもので5月も下旬を迎え、春から梅雨へと移行するなか、子どもたちは園庭にてさくらんぼや苺の収穫、てんとう虫の観察など季節の変化を感じながら伸び伸びと過ごしている姿が見られます。

保育には、「子どもが現在を最もよく生き、望ましいみらいを作り出す力の基礎を培うことを実現させる」ために分類されてから5領域があります。この5つの5領域に基づいた保育を実施することで、子どもの総合的な心身の発達を促すことができるとされています。

今月のねらいは「体を動かすこと」です。もも組では、ねらいを元に戸外遊び・活動にて5領域を育んでいる姿を紹介します。

1.健康

戸外遊びやサーキット遊びの中で、危険予測ができるようになり、充実感と満足感をもって自分のやりたいことに向かい、心と体を十分に動かせながら取り組み、見通しをもって自ら健康で安全な生活を作り出しています。

サーキットでは、危険予測の習得、視覚的に危険な配置にすることで、ぶつかる!あぶない!と意識できます。

日に日に跳べる回数が増えていき、「たくさん跳べたね!頑張ったんだね」の声かけにより、「もっと跳びたい」と遊びの意欲が高まっているように思います。

2.人間関係

友達と同じ目的を持った遊びにて、子どもたちの中で自然と役割分担ができており、協力して遊ぶ姿がみられます。時には意見のくいちがいもありますが、友達と言葉のやり取りや、時には保育士が仲介し相手の気持ちを代弁することで、友達の思いに気づくきっかけに繋がっていきながら、良好な人間関係を築けるようになります。

3.環境

先月のヨモギ団子に引き続き、ヨモギへの関心からヨモギを見つけることが得意となり、「見つけたよ」と持ってきてくれ、今ではヨモギとりの名人になっています。また、自然の多い園庭にてヘビイチゴ(野苺の一種)を見つけたり、川に生息している生き物をボウルやザルを使って探しています。珍しい生き物を見つけると、図鑑を持ってきて自ら調べており、様々な自然に触れながら興味・関心をもつ姿がみられます。

4.言葉

5.表現

砂場にて数名の子どもたちが「お山作ろうよ」との発言から、山ができ、水を流すことで川ができ、川に葉っぱを流し、、、と子どもたち同士で話し合いながら自分たちなりにイメージを豊かに表現し、進めていく姿がありました。言葉のやり取りにて、友達と心を交わせながら充実した遊びを行っています。

 

これらの5領域は、園生活の中で自然と身につけていきます。保育園に通う子どもたちにとって、対日の生活や遊びの中から生きていくための基礎を学び、吸収していくことがとても大切です。その手助けをする役割を担うのが保育士(大人)。5領域をバランス良く身につけられるよう、様々な視点から子どもの学びをサポートしていきたいです。   文責:関

 

主任だより 避難訓練

先日、避難訓練がありました。

保育園では、月に1回避難訓練を行っています。今月の担当は、給食室の栄養士でした。

前日まで「子どもに何を伝えたらいいでしょうか…」と非常に緊張した面持ちでした。

実は、栄養士が避難訓練の担当をするのは初めてだったのです。今年度は、給食室と子ども達の距離をより近く!ということで、給食室見学を取り入れたり栄養士が給食を一緒に食べたりと、栄養士自身が能動的に工夫していますが、大勢の子どもの目の前に立って話すことは緊張する出来事だったようでした。

(目の前に立つ栄養士をじっと見て、話を聞く子ども達。)

 

前年度まで、避難訓練は1年間の担当クラスが決まっており毎月同じクラスの職員が計画を立てていました。

 

子ども達は、ベルが鳴ったら集まる。放送を聞いて、避難する。火事だったら口を隠して、地震だったら頭を守る。といった動きは体にしみついています。

毎月行っている効果は十分に出ています。しかし、職員にとっても子どもにとっても更に効果的な避難訓練が出来ないだろうかという思いがありました。

そのように思うきっかけとなったのは、前年度参加した吉野地域の施設が集まる研修会でした。鹿児島湾直下型地震や桜島の大爆発、南海トラフ地震などのことについて知る機会でした。※市や県のホームページに、ハザードマップ等の情報が載っていますのでぜひ検索してみてください。

 

来て欲しくはないけれど、いつかは必ず来る災害…。過去の震災で、小学校の避難が上手く行われずあまりにも悲しい結果となったことがありました。

職員が的確に動き子ども達を守れるかどうか左右する要素のひとつが、日々の避難訓練の積み重ねだと思います。

 

そういった経緯があり、今年度の避難訓練は4点新たに方法を変えたり加えたりしました。

①毎月違う職員が担当する。

担当を交代制にすることで、職員全員が災害を想定し計画を立てる機会を持てます。

 

②お隣の認定こども園錦ヶ丘と合同の訓練日を設ける。

実際に災害が発生した時のことを考えると、近隣の施設との協力は不可欠だと思われます。

今年度は、地震を想定して二園の子ども達をどう避難させるか検討中です。

 

③計画は規模なども詳細に考える。

前年度までは、火事・地震・台風の避難訓練を計画していました。3パターンのテンプレートが出来ており、それを繰り返す形の避難訓練でした。

今年度からは、担当となった職員が「どの程度の規模(火災の規模、地震の震度など)か」までを考えて計画することにしました。

規模の大きさによってクラス内外の危険箇所も変わってきます。そこまで想定し対応できるよう、訓練を重ねる予定です。

 

④職員会議で振り返りを必ず行う。

担当から見て気付いた点、クラスの職員が気づいた点それぞれ報告しあう時間を必ず入れるようにしました。

PDCAサイクルという言葉がありますが、避難訓練もこれに当てはめて行います。

 

 

今回の避難訓練は、給食室からの出火を想定した避難訓練でした。小規模の火災で、初期消火で火が収まる想定です。

「火事です」の放送を聞いて、口を抑えながら避難する子ども達。火災の場合は迅速な避難を行うため、室内にいた子ども達は裸足のまま集まります。

0歳児の手伝いに向かう職員、人数確認を行う職員、トイレなどに残ったままになっている子どもがいないか確認する職員、初期消火の手伝いのため消火器を持って給食室に向かう職員…と役割分担もスムーズでした。

 

本日職員会議を予定しているため、そこで職員みんなで振り返りを行う予定です。

現時点で出ている気付きは、・大人の人数も把握する ・延焼を防ぐため、ドアは閉める。電気は消す。 というものがありました。

慌てていると、忘れがちな二点です。子どもの安全を第一に迅速な避難を心掛けつつ、上記の点も意識できるように避難時のクラス内の役割分担を更に明確にしたいと思います。 櫻田

さくら組 主体的な活動は自己決定の連続⓵

今回の世界的なコロナウイルスの感染拡大の影響から、日本でも、暮らし方、働き方、そして学び方が変わろうとしているのを感じます。

これからより予測困難で複雑な社会となっていくであろう未来を生きる子ども達に、

今、保育の中で私たちができることは何かを改めて考えたり、

今大事とされてる保育の考え方を自分なりに整理してみました。

『さくら組 主体的な活動は自己決定の連続』というタイトルで、2回のブログに分けて記したいと思います。

 

■予測困難な社会を生き抜くために必要な力

日本では、2017年度に保育教育のガイドラインが改訂され、

「育みたい3つの資質・能力」として

●知識及び技能の基礎

●思考力、判断力、表現力等の基礎

●学びに向かう力、人間性等

が掲げられています。

ベースとなる知識や技能の習得はもちろん必要ではありますが、

既存の知識の詰め込みや習得で終わるのではなく、

答えの出てない問題を解決するために

習得した知識や技能を活かす力、

粘り強く問題解決に向かう力のこと

だと解釈しています。

粘り強く問題解決に向かう力は、

「社会情動的スキル」「非認知能力」とも呼ばれます。

この非認知能力は、幼児期に大きく育まれ、

脳の生理的メカニズム上、大人になってから身に付けることは難しいそうです。

3つの資質・能力も「~の基礎」とあるように、幼児期の遊びや生活のなかで育まれたものが

小学校以降の教育、生涯を通して育まれていきます。

私たち大人がこれまでに受けてきた教育の中での大きな評価基準であった

テストの点数や偏差値などの数値では、測ることのできない力の育成が

より重要視されていると感じます。

 

■3つの資質・能力を育む手法「アクティブ・ラーニング」

先述した力を育むための方法として「アクティブ・ラーニング」が近年の学校教育でも取り上げられています。

簡単に言うと、先生から一方的に知識や情報を与えられる受け身の授業スタイルのなかではなく、

子ども達が課題に基づいて友達と対話しながら協力し、試行錯誤しながら答えを探す学習のなかで学んでいくスタイルです。

保育の現場でも、遊びや生活の中でアクティブ・ラーニングを取り入れ、「主体的・対話的で深い学び」に繋がるよう心掛けています。

「主体的な学び」

「対話的な学び」

「深い学び」

これらは、どれも一つ一つ丁寧に解釈していかなければならない奥深いキーワードだと感じています。

前置きが長くなりましたが、このような理論、方法を踏まえ、実際の保育を考えた時に

私自身が、「子どもの主体的な学び」を現在どう解釈しているのか再確認してみました。

 

子ども達が主体的になれるように、私はどのような環境を意識している?

子ども達が主体的な学んでいる姿って、実際どのような姿?

遊びの中で子どもが何ができているときに、主体的に学べていると判断できる?

などです。

 

私の中では、

子ども達にとっての「主体的」かどうかを考えるときに

自己決定」というキーワードが欠かせないように感じます。

 

■自己決定=行動や思考面での「自由」

自己決定とは、言うまでもなく「自分のことを自分で決める」という意味です。

錦ヶ丘保育園では、1日の生活の中でも、自分でもしくは自分達で決める瞬間がたくさんあります。

↑の写真では、保育室の外で昼食を食べ始めている子もいれば、まだまだ室内で遊びを続けている子もいます。

生活の中では、基本的に子どもたちが「お腹がすいた!」と感じたタイミングで食事をします。

また、遊びでも、

今日は何をして遊ぼうか、自分で決める。

どんな道具や材料を使おうか、自分で決める。

想像したこと、閃いたことをどのような形で表現するか、自分で決める。

といった具合です。大人があらかじめ用意した活動をただただするのではなく、

全ての選択に1人1人の「してみたい!」「挑戦したい!」という気持ちが含まれています。

時間や見守る大人の人数によって、同時に選択できる遊びの種類などが少し制限されることもありますが、

極力子どもたちのしたいことが思い切りできる環境や時間の準備を心がけています。

ここでいう自己決定というのは、

活動の選択発想判断検証(特に年長児)や評価の面においての自分で決める

行動や思考面での自由と言い換えられます。

 

■自己決定理論によると…

「自分たちのことは自分達で決める」、そんな日々を積み重ねていくとどうなるのでしょうか。

 

学習心理学の動機付け理論の一つである自己決定理論では、

⓵自律性(自分でできる!)

②有能感(うまくできる!)

③関係性(大切にされている!)

の三つの根源的な欲求が満たされるときに、

内発的に動機付けられ、能力を発揮できると考えられています。

つまり、自分で決められる、自分はうまくやれるといった実感をもてているときに、

人は内側から力が湧き、本来持つ力を発揮できるというのです。

【高山静子 『保育者の関わりの理論と実践 教育と福祉の専門職として(2019)』より】

保育士の関わり方を含め、環境を準備することで

子どもたち一人ひとりが自己決定を続けていく経験を積み重ねることができ、結果として内面から個々の力を発揮しやすくなるということが言えます。

後半のブログでは、実際にさくら組での活動のなかで

どのような自己決定の姿がみられるかや、保育士として意識している関わり方、環境の作り方などをお伝えしたいと思います。椎屋

 

 

 

 

 

 

ゆり組 体を動かすって楽しいね♪

5月の暖かさを感じる気候の中、散歩や戸外遊びを思う存分に楽しんでいたゆり組の子どもたち。

今回のブログでは子どもたちを見守る中で感じた運動面での変化・成長をお伝えしていきたいと思います。

 

2歳児クラスになり、自我の拡大はもちろんのこと、お喋りがとても上手になってきたと日々感じており、やりとりがとても楽しい毎日です。また、年下クラスの友達と一緒にいる姿を見ると体も一回り大きくなり、たくましさを感じます。

 

できることが少しずつ増えて、自信もついてくる今、挑戦したいことがいっぱいな様子です。足腰の力もついてきて、体をよく動かして楽しむ姿が多く見られます。

 

園庭では三輪車に乗る姿が増え、初めは地面を蹴って進む子が多く、しっかりと足の裏で地面を蹴っています。両脚で蹴り進めたり、交互の足で蹴り進めたりして進んでいきます。

 

 

次第にペダルに足を置くようになり、反動をつけて進もうとします。今はまだペダルを漕いで進む子は少ないですが、少しずつステップを踏んで三輪車が漕げるようになっています。

 

 

また築山へも、以前は転倒しやすかったり、手をついたりして慎重に上り下りしていた姿が、最近ではバランスを上手にとって足の力だけで上ったり、駆け下りたりして楽しむ姿が見られます。走り方も軸がしっかりしてきて以前より安定感を感じます。

 

 

更にゆり組では毎日、リトミックをしています。

4月当初は体が上手く動かせず「できない」と言う姿もありましたが、日々繰り返し取り入れていくことで少しずつ、体の動かし方や使い方がわかるようになり、”あひる”や”馬”、”どんぐり” 少し難しい”かめ”の動きもできるようになってきました。

 

 

今はまだリトミックの動き1つにしても、『正しい動き』ということよりも音楽に合わせて体を動かすことを楽しんでほしいという思いで日々取り入れています!

 

 

また、サーキットでは『這う』動きを取り入れています。

ハイハイは全身運動です。大人もしてみるとわかるのですが、首や肩、背筋、腹筋、手指など身体の様々な筋力を使います。

体の2つ以上の部位を同時に使うこの動作、協応動作が上手にできるようになると、転倒しそうな時に危険を察知して手を伸ばすなど危険回避能力も鍛えられていきます。

 

 

敢えて、平らな面ではなく、凸凹した面を作ることで体を動かしながら自分でバランスをとり、体幹も鍛えられるように工夫しています。

 

高さのある場所や、子どもたちが興味を示して「やってみたい」と思ったところは、なるべく挑戦できる環境を作り、大人が手助けして乗せてあげるのではなく、自分の力で上ったり乗ったりできるように側で見守り、いざという時の”安心できる存在”でいることを意識しています。

 

 

私たち保育士は、日々の遊びの中で子どもたちが楽しみながらも体の様々な部位を使うことも考えて遊びに取り入れています。

これから梅雨時期になり、室内での活動が増えていくので、サーキットや指先を使いながら『体を動かす楽しさ』を更に感じてもらえるよう、遊びの提供をしていきたいと思います。

 

文責:堂園(江)

本日のメニュー⭐︎5/28

今日のメニューは“きびなご南蛮”“じゃがいもの梅肉和え”“豆苗のみそ汁”でした。

今日のきびなごは米油でカラッと揚げて、野菜がたくさん入った甘酢にすぐに漬けました。酢を入れてよく加熱し、酸味を飛ばして、きび糖を入れて子どもたちが食べやすいような味付けにしました。甘酢には、タケノコ、ピーマン、にんじん、玉ねぎをせん切りにして入っています。野菜たっぷりのメニューでしたが、子どもたちも大好きで、よくおかわりに来てくれました。

きびなご南蛮も酸味があり爽やかな味付けでしたが、じゃがいもの梅肉和えも暑い日にぴったりのメニューでした。

これから、どんどん温かくなっていくので、子どもたちもさらさら食べられるメニューを増やしていきたいと思います😊

本日のメニュー⭐︎5/27でし

今日のメニューは“さわらのにんにく味噌焼き”“クレソンの白和え”“春雨の酢の物”でした。今日はランチボックスの日でした。

クレソンはあまり給食でも出ないので、初体験の子も多かったと思います。旬は4月から5月で、ピリッとした辛味と独特な香りが特徴です。洋食の付け合わせ野菜というイメージでしたが、今ではスーパーでも出回り、さまざまな料理に使われています。今回、給食でも「ザ和食!」の白和えにクレソンが入りました。クセがあって少し苦戦するかなと思っていましたが全くそのような事はなく、今日は完食でした!もも組さんと一緒に給食を食べましたが、本当によくおかわりをしていました。クレソンのピリッとした辛さもなく、白和えの豆腐が全体の味をまろやかにしてくれました✨

もも組さんも、たくさんあったおかわりをすぐ食べ終わり、その後も2回ほど給食室におかわりをもらいにいきました!

「こんにゃくが好きなんだよ!」「つるつる(春雨)が好き!」など、子どもたちそれぞれ好きなものを教えてくれました。おかわりをしたら、私の所に来て「おかわりしたよー!」とアピールをしてくれました😊嬉しそうに、おいしいおいしいと食べてくれていたのでとても嬉しかったです。

本日のメニュー⭐︎5/26〜さくら組給食室見学〜

今日のメニューは“チーズインハンバーグ”“豆腐サラダ”“ポトフ風スープ”でした。ハンバーグは手ごねで、おからを入れました。ひき肉から油が出て、縮みがちですがおからを入れると、おからが油を吸うので縮み防止になります。

とろけるチーズを織り込んで中に入れましたが、その名の通りとろけてしまって、外に溢れ出てしまいました😅スライスチーズが包みやすいので、とろけるスライスチーズではなく、プロセスチーズのスライスタイプがおすすめらしいです!次回作る時には試してみたいと思います😊

今日は子どもたちに人気のメニューで、豆腐サラダも良く食べていました。今日は和風だしを混ぜて、和風の手作りドレッシングでした。スープも野菜たっぷりでしたがたくさんおかわりにきてくれました😊

今日のおやつは“びわとビスケット”でした。今が旬の果物で、ひとつひとつがとても大きく、甘かったです。私自身、地元がとても田舎なので、びわの木に実がなっているのを見かけますが、それと比べられないほど大きく立派なびわでした✨もも組、さくら組さんは上手に皮をむいて、美味しい美味しいと言いながら食べていました!

昨日は、さくら組さんが給食室見学に来てくれました。以前からとても楽しみにしていて、いろんなものに興味を持っていました。もも組さんと同様、器具を見せてクイズをしましたが、反応が早く、すぐに答えを言ってくれました!やはり、大きな器具に驚いていて、とてもいい反応でした✨

食洗機の説明をして、綺麗に残さず食べてくれることを約束してくれました!

終始テンションが高く、いろんなものに興味を持っていたので忙しい見学会となりましたが、とても楽しかったようなのでよかったです😊

きく組 身近な小さい生き物との関わりを通して

自然体験において育まれるもの

現代の子ども達は車社会、ゲーム機の普及、習い事等により外へ出かけて遊ぶ事の興味や自然と触れ合う時間が減少しています。

しかし錦ヶ丘保育園の園庭にはたくさんの自然がいっぱい!幼児期から草花や小さな生き物に触れるという自然体験は本来人間が持っている五感を刺激し、好奇心を育み、感動を知り、豊かな感受性の発達を促す基本的な要素です。

自然との直接的な触れ合いの体験を通して「なぜ」「どうして」という疑問や想像力を働かせて、創造性を発揮したり、小さな昆虫の命に自分の命を重ねて多種多様な生命とのつながりを実感したりしていくことになります。

また自然の中の遊びは、問題解決能力、集中力、自制心の発達にも役立ち、協調性や柔軟性が向上するため、他人とうまく付き合えるようになり社会的にも意味のある遊びと言えるのだそうです。

アリの観察

常日頃から身近にいる「アリ」ですが、この間子ども達のおやつの食べこぼしをオオクロアリがせっせと運ぶ様子を見つけてから「アリ」に興味を持ちアリの観察が始まりました。子ども達からの情報によると築山に穴がたくさんあり、そこがアリ達の家だといきいきと教えてくれました。

アリは何を食べるのかな?という疑問から絵本で調べてアリは甘い物以外にハムやウィンナーや昆虫の死骸等のタンパク質も好むことが分かり、給食室からビスケットをもらいアリの巣周辺に置いてみることにしました。

人の視線があるからか、なかなかアリはビスケットを運んでくれません。しかし粘り強く観察しているとやっとアリが運び始めました。子ども達はアリが運んだ様子が見れて大喜び!まだそれ以上のアリへの興味の広がりや追求までには至りませんでしたが、アリの生態について知ることができたり、小さいアリ、大きなアリの見分けがついたり等、子ども達なりにアリを通して学びがあった事は確かでした。

 

アゲハ蝶の幼虫

最近みかんの木にアゲハ蝶の幼虫がちらほら見られるようになったので飼育ケースに入れて育ててみることにしました。アゲハ蝶の幼虫は何度も脱皮してはらぺこあおむしのような緑色の幼虫になるのですが、捕獲したのはまだその前の段階の黒色の状態だったので、子ども達はあまり興味がない様子でした。

それから3日ほどたったある日、アゲハ蝶の幼虫に興味を持ち始め飼育ケースの中をのぞいたTくんが「あ!!黒色だったのに緑色になってる!!ねぇ!見て見て!!」と大興奮!興味がないと思っていたけれど、実は私の気づかないところで観察していたようでした。

発見したことをみんなで一緒に喜んだり共有したりした後で「なんで黒色だったのに緑色になったんだろう?」と言うので、「みんなの身体と同じで大きくなったら洋服が窮屈になるでしょう?何度も着ている皮を脱いでこの緑色になったんだよ。」と話をすると子ども達は「そうなんだ〜」と不思議そうな・・・納得したような表情でした。まだ蝶になるまでは何日もかかりますが、蝶になって空に飛んでいく姿を見るのを楽しみに、また子ども達の好奇心や探究心を育んでいきながら生命の大切さを知っていけるようにしたいと思います。(迫田)

 

もも組 運動遊び

先月、作業療法士の中鶴先生の活動で運動遊びを行いました。

椅子から椅子へ「わたる」動き、机の坂を「のぼる」動き、椅子の下を「くぐる」動きなど、様々な動きができるように装置を組んでいきます。
年齢や発達に合わせて装置を組んでいくので、子ども達にも無理なく、楽しみながら身体を動かすことができます。
ここで先月の運動遊びの様子を紹介したいと思います。
今回のねらいは、
保育士のねらい
「発達にあった装置を設定し、子ども達一人ひとりの身体の動かし方を知る」
子ども達のねらい
「自由に身体を動かすことを楽しむ」
というふうに設定しました。
まずは自由に身体を動かします。
子ども達が怪我をしないよう、一つの装置に保育士がつき、危険予測をしながら時には手を添えて見守っています。
保育士がつけない場合は、難易度を低くして怪我をしないような装置を設定しています。

ここでのねらいは自由に身体を動かすことだったので、「この方法で登ろう」など声掛けはせず、一人ひとりの自分なりに考えた登り方、渡り方などを見守りました。
ねらいにもよりますが、自分なりに考えた方法で「できた」という経験をするからこそ運動有能感(出来た体験から自信を持つこと)が育まれていきます。
こうした遊びを通して、「このくらいの幅があれば私は通り抜けられそう」などの空間認知力が身につき、多様な動きの経験が危険に対する身のこなしにも繋がっていくのだと思います。
続いて、あえてくぼみができるように使った装置についてです。
このようなくぼみを作ると、子ども達はすぐに集まります。
接近することで「ぼくが座る!」「私が座ってた!」など言い合いが生まれることもありますが、自分の意思をしっかり持ち、言葉に出来るということです。
ここで「座っていいよ」と譲れることだけが正解ということではなく、友達の気持ちを知りながらも座りたいという自分の気持ちと葛藤したり、友達が座りたいならこうしようと工夫したり。接近・共有の場をあえて作ることで、子ども達の社会性を育むことにもつながっています。
先ほどは自由に遊びましたが、次は一つの装置を順番に取り組んでいく活動です。

名前を呼ばれて一人ずつ取り組みます。
みんなに見られることで緊張することもありますが、クリアできた時の喜びはとても大きいことが表情で分かります。そんなときに保育士が「いいね〜!」とハイタッチをすることで、子ども達の中で自信に繋がっていくのです。
最後に中鶴先生から子ども達へ面白い課題が言い渡されました。
「ラダー2本を使ってスタートから
足を地面につけずにゴールできるか」
まずは1人の子がラダーに乗り、一生懸命に動きますが思うように動かず、足がついてしまいました。
その様子を周りの子ども達はジッと見ています。
何人も挑戦しますが、なかなか進まず。
すると、1人の子がラダーに乗りながら、片脚を浮かせ、その間に浮かせた方のラダーを前に動かし、進んでいきます。
そのまま見事にゴール!
見ていた子ども達からは歓声が生まれました!
次に挑戦した子は先程のゴールした子のやり方を模倣し、進みます。
やり方を模倣しながらも、自分なりの動きも加え、ゴールする子もどんどん増えていき、すでにゴールしている子からは「頑張れ!」と応援する声が出て生まれていました。
4歳児は友達の意見があることは理解できますが、それを受け入れることは難しく、心で葛藤する時期です。
しかし、今回のように友達の「新しい考えや行動を受け入れる」ことで成功し、待っている子から自然に応援が生まれた姿が見られました。
このような経験を積み重ねることで、みんなで一つの作品を作るなどの活動の中で必要な協同性が少しずつ育まれていくのだなと感じました。
今回の活動で子ども達は
挑戦する・集中する・試す
何度もやり直す・模倣する
新しい考えや行動を受け入れる
うまくやれるといる自信を持つ
という学びのスキルを習得しています。
こんなに学びが多かったのだと振り返って改めて感じました。
今月も週に一度、運動遊びを取り入れ、活動しています。運動遊びがもたらす学びを大切に、これからも継続して続けていきたいと思います。
文責:田中

うめ組〜手づかみ食べ〜

入園してすぐは保育士に抱かれたり、膝に座って食べていた子ども達も今ではすっかり慣れて椅子に座って食事しています。

給食は離乳食の完了期〜普通食と個々に合わせているので様々です。また、手づかみ食べの子がいたり、スプーンを使っている子もいます。

保育園では離乳食の頃から煮た人参等の野菜をスティック状にして持ちやすいようにしたりと手づかみ食べを促しています。

手の指は「突き出た大脳」と言われています。その指を使って食べる事で手指機能そのものの発達だけでなく、食べ物と口の距離感や位置感覚、触覚や一口分の量等自然と学んでいきます。

手づかみ食べを初めてすぐは指で確かめるようにお皿の中の物を机に出したり、皿に戻したりを繰り返しながら口に入れる姿も見られますが、「テーブル全体がお皿」だと考え、自分で食べようとする意欲を見守っています。

 

スプーンをテーブルに置いて、スプーンへの興味を持てるようにしつつ手づかみ食べを存分にさせてあげる事で楽しく意欲的に食べる事を育んでいきたいと思います。     文責:南

(参考文献:子どもの「手づかみ食べ」はなぜ良いのか?)

本日のメニュー⭐︎5/25〜ごぼうの蒸し煮紹介動画〜

今日のメニューは“豚肉の黒酢おろし焼き”“野菜のきんぴら煮”“もずくのみそ汁”でした。

黒酢おろし焼きは、粗みじん切りにした玉ねぎと、みじん切りにしたにんにくをじっくり炒めました。水分が出てあめ色になってきたら黒酢を入れて、沸騰させて酸味をとばします。この工程をすることで、酢の鼻の奥にツンと刺さるような刺激臭が和らぎ、食べやすくなります。酸味が飛んだら、醤油、きび糖を入れてさっと火を通します。豚肉の脂っぽさが緩和され、暑い日にぴったりの爽やかな味になりました!子供たちもたくさんおかわりをしていました!(^^♪

今日はゴボウの蒸し煮を動画で紹介したいと思います!!

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⇧動画の視聴はココをタップしてください!

ゴボウは、酢水にさらすのがした処理の方法として有名ですが、たくさんの栄養を逃してしまいます。今までの方法より、少し手間がかかりますが、蒸し煮でゴボウに火を通している分、炒めたり、煮る時間は短縮されるのでぜひご家庭でも試してみてください!また、ゴボウ独特の土臭さも消えて、ゴボウの風味がいかされるので美味しく食べることができます(^^♪

さくら組 紙人形への興味

 

「紙人形劇みんなに見てもらいたいな〜」

一人の子が家で作った紙人形劇を披露してくれた7分間。

 

 

その間見ている子どもたちは誰ひとり話し声も聞こえないほどくぎづけで集中しており、終わると「どうやって作ったの!?」実際にペープサートを触ったり、「今から作りたい!」と興味を示す子も。

 

色画用紙があることを伝えると、早速絵を描いたり細かく切って貼っていき作ります。

イメージを共有し作っていく中で、ハサミを使う・絵を描くなど自分で苦手だな、難しいと感じた際に友達に言葉で伝え、お互い協力し合いながら取り組む姿が多く見られました。

 

作ることを楽しんだり、作ってないけど演じてみたいなど

【作る・演じる・観る】魅力を感じるタイミング、姿はひとりひとり様々ですが、

はじめは女の子数名だったブームもラプンツェルや恐竜など、各々親しみのある物語、好きなものを通し気付けばクラス全体へと広がってきているところです。

 

ペープサートを作ることを存分に楽しむ姿が見られ、一つの机を準備すると室内の一角では自然と紙人形劇遊びが始まっていました。日常生活で経験したことを取り入れたり、友達の言葉に耳を傾けその場で動きや言葉を考えながら演じる。登場人物の気持ちなどを捉え、遊びを通して想像力が広がることと思います。

見ている側から「話が長い」「声が聞こえない」など感想を伝える姿も見られ、

お客さんがもっと楽しめるにはどうしたら良いだろうか、取り組み、振り返りを繰り返し

「他のクラスへ見せにいきたい」という声も出てきています。

 

先日は、もうすぐ誕生日の友達をどのように祝おうかみんなで考え、

「紙人形劇が好きだよね」「どんな話が喜ぶだろう」(買い物に行って可愛いドレスを着る、保育園でみんなでハッピーバースデーの歌を歌う)

など初めてオリジナルのストーリーを考える機会となりました。

 

 

 

 

子どもたちが主体的に活動するため。子どもたちの「いま」の姿に目を向け、どう広がるか活動の広がりを予測しながら

環境を整えること、時に助け舟を出しながら一緒に考えることを大切に一緒に学ぶ日々です。文責:市来

ゆり組 〜お散歩〜

5月に入り、ますます子どもたちも毎日元気で過ごすことが出来ています。4月は新入園児も初めてのことばかりで少し不安な様子だった子どもたちも毎日ニコニコ元気に過ごせるようになってきました。

子どもたちは、日頃保育園の園庭で遊ぶときに木の葉や花びらを拾ったり、虫と触れ合ったり自然と関わる事を楽しんでいます。そこで散歩で「いきいき公園」まで歩いて行き、保育園にはない自然と触れ合おう!という計画を立てました。子どもたちはゆり組に進級してはじめてのお散歩だったので、私自身が子どもたちが公園までの長い距離を歩ききれるか不安でした。しかし、子どもたちは一歩ずつ自分の足で公園まで歩き、たどり着く事ができました。歩いている際、近所の人に挨拶をしたり、走っている車や消防車に会い、子ども達は嬉しそうに消防士の人に向かって手を振っていた姿もありました。散歩で地域の方と挨拶を通して小さな交流が出来ました。

公園に着くと子ども達は一目散に遊具のある方へ走り、保育園にはない大きい滑り台などで楽しんでいました。階段を上がる時やすべり台を滑る時に「順番だよ!」と言っていた子を見て子ども達の中での小さなルールや決まりを自分たちで見出すことが出来てきたのかなと感じます。公園の側溝にいた虫に興味を示して、「虫がいるよ!見てみて!」と目をキラキラさせて嬉しそうに他児に教えていた子の姿もありました。他にも、広いグラウンドを保育者と一緒に走ったり、グラウンドの真ん中で寝転がったりする子もいて、子ども達の楽しみ方もまた人それぞれなのだなと感じました。また、保育園にはない草や木の葉を見つけ、「なにこれ!なんかちくちくするよ!」と言っていた子たちもいました。保育園以外での自然や生き物との関わりができたこと、子ども達の楽しそうな笑顔や散歩に行く中で子ども達の新たな成長を見れて嬉しく感じました。帰りはみんな少し疲れていましたが保育園まで歩き着くこと出来ていました。

 6月は梅雨時期ならではの生き物や植物に触れる機会に出会えるよう散歩など取り入れていきたいと思います。カタツムリやカエル、紫陽花に出会えますように。

また、ポートフォリオなどに掲載するのでご覧ください。

                   文責 永井

全体リトミックをしました!

新しい年度が始まり、今日は今年度初めてのリトミックがありました。

今年度から、リトミック係がピアノを弾き、担任がリトミックを回すことになりました。

まず、リトミックとは何だろうか?と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?

リトミックとは、作曲家・音楽教育家エミール・ジャック・ダルクローズという方によって考え出された音楽教育法です。

音楽教育は、人間の心と身体の発達段階を考慮して行うべきという考えから、様々な研究を重ね、音楽教育にリズム運動を取り入れました。「からだで覚える」ということもあり、音楽を聴く、歌う、演奏する、作るといったことをからだを動かす経験を通して感じとっていくのがリトミックの教育法です。

教育法と聞いて、「え?教育法…?」と疑問に思う方もいると思いますが、私たちはまずは、音を聞くことを楽しむをテーマとして考えています。

やはり、0歳児〜2歳児までは音に合わせて動くことが難しい為、音を聞いて身体を揺らす・曲に合わせて口を動かすなど些細なことから自然と子どもたちは曲を覚え、身体を動かすことを楽しむようになっていきます。

 

では、今日のリトミックの様子をご紹介します。

まずは、0歳児クラスです。

今回は、2人の子ども達が参加してくれました。初めてのピアノの音に不思議そうな表情を見せる子がいる中、嬉しそうにピアノに近づいたり、歩いたりする姿も見られました。

まだ、歩き始めたばかりの子や、ハイハイの子など様々ですが、今後リトミックでどのような成長・表現を見せてくれるか楽しみです。

 

次に1歳児・2歳児クラスの様子です。

この2クラスは日頃からクラスでリトミックをしていることもあり、たくさん身体を動かす子どもが多かったです。

今、この年齢の子たちに空間認知能力(友達との距離感など)が身についてきている途中なので、走り回ってぶつかってしまう姿もありました。

リトミックを通して、空間認知能力が高まると共に、友達と身体を動かすことを楽しんでくれるようになったらいいなと思っています。

続いて、3歳児・4歳児・5歳児クラスです。

この3〜5歳児クラスは、今までしてきたリトミックを身体全体を使って楽しみます。

狭い空間を全力で走り回る為、ぶつかってしまうのでは?と思う方もいるかと思いますが、実際はぶつかることは少ないです。

なぜかというと、子どもたちはリトミックを通して子どもたち自身が空間認知能力を身につけていきます。”どうすればぶつからないかな”など身体を動かしていく中で楽しく参加することができています。

年齢によって楽しみ方は異なりますが、子ども達はそれぞれの方法でリトミックに参加することができていました(^^)

これから、月に1度あるリトミックの中で季節の歌や新しい動きを取り入れつつ、私たちも子ども達も楽しめるリトミックにしていきたいと思います。   文責:西野

☆うめ組の1ヶ月☆

5月に入り子どもたちも園生活に慣れて毎日楽しく過ごしています。わたしは、1年目の新入職員なので毎日振り返りのノートを活用し自己研鑽を行なっています。

 

 

うめ組で1ヶ月過ごして気付いたことなどお伝えしようと思います。

 

 

 

朝のおやつの前の時間に朝の歌や手遊びなど子どもたちは笑顔で歌ってくれます。また、自分の名前を呼ばれたら元気よく「はい!」とお返事してくれるようになりました。

4月は恥ずかしい気持ちがあったのか名前を呼ばれても小さく手をあげたり、声が出なかったりでしたがこの1ヶ月で自信がついたのか元気よく手をあげて返事をしてくれるようになったと感じました。

 

 

気温も上がり暖かい日が続き戸外遊びでは、水遊びをする子どもが多くなってきました。水撒きをしている先生を見つけて自分から水に向かって走って行ったり、ビオトープの水を砂場の玩具ですくったり子どもたちなりに遊びを見つけています。

 

 

 

自然の生き物探しに夢中な子どもたちです。生き物に興味を持ち、あとを追いかけたり保育士に教えてくれたり季節の生き物を視覚・聴覚・触覚で感じることができるようになっていると感じました。

 

 

最初の頃は、3歳以上児の子どもの遊びを見て真似をして遊んでいましたが今では自分の好きな遊びを見つけて戸外遊びを楽しんでいます。平行遊びからどんどん遊びの発見をしていけたらなと思いました。

 

 

 

今から梅雨の時期に入るので、室内でも身体を使ってのびのびと自分の好きな遊びを見つけることが出来るように日々保育していきたいと思います。       文責:神野

0歳児からの育ち

私が0歳児保育に関わり3年目に入ります、連続して0歳児担任をさせて頂くことで1歳・2歳へと成長していく子ども達をまた違う角度から見る機会になったように感じます。

 

では0歳児で行っていた保育から見えてくる1歳児での遊びの継続・育ちを振り返ります。

★わらべうた

0歳児クラスでもよくしていた『わらべうた』♪トウキョウト・どてかぼちゃ・1本橋こちょこちょ…♪  1歳児クラスですると、子ども達がすぐに近づいてきて一緒にそのスキンシップを楽しみます。寝転がり足裏こちょこちょを催促する子、されている友達をじーっとニコニコしながら見ている子、自分の好きなスタイルでその遊びの空間を楽しみます。0歳児の時に何度も耳にした歌は自然と体や心に沁み込んでいる、人と接することが好きという心の基礎が育っています。

 

★絵本

0歳児の時に何度も繰り返し読んでいた本は次のページに出てくる内容も覚えており、1歳児になると言葉でそれを一生懸命伝えてくれます。きっと頭の中で次のページへの見通しがついており内容を少し想像できるようになっているので自信を持って伝えてくれます。いつの間にか動物の泣き声も上手になり実体験で見た動物と照らし合わせ、鳴き真似が少しリアルになっています。言葉の獲得・見通しを持つ力・様々な感情を知る力になっています。

 

 

 

★ぬいぐるみ

今まで0歳児にあるぬいぐるみに重要性を感じていなかった私ですが、昨年度の0歳の子がぬいぐるみという存在にとても温かい気持ちで抱っこしたり、お世話する姿が年度の後半みられました。子ども達にとっては、ぬいぐるみも友達の一人であり抱っこして・舐めて・一緒に歌をうたい、生活を共にしていた仲間だったのです。久しぶりに0歳児クラスに1歳の子を連れて行くと、ぬいぐるみをぎゅ―っと抱きしめて久しぶりの再会に喜んでいました。そして「これと、これと!」と両手に抱えきれないほど抱き1歳児のクラスに持っていきました。そしてもう一度0歳児のクラスに行き更にぬいぐるみを1歳児の部屋に運んでいました。1歳児クラスでも昨年一緒に過ごした仲間(ぬいぐるみ)は、大人気です。育ちとしてお世話の仕方が丁寧になりました。0歳の時より、踏む・投げる・引っ張るはだいぶ減ってきたように感じました。思いやる気持ち・力加減・愛情の芽生えが育っています。

 

 

 

 

★もちろん生活面・食事面・情緒面での成長も微笑ましいです

スプーンが上手になってきたね!苦手なものも少し食べられるようになったんだ!ズボンの足を間違わずに入れられるんだ!友達にオモチャ貸してあげられるよになったんだね!イヤイヤ言って自分の気持ちを伝えようとしてるんだ!一人で安心して眠れるんだね!泣いても自分で気持ちを切り替えられるようになってるね!などなど、0歳児の育ちから見ていると子ども達の成長一つ一つが、かけがえのない素晴らしいことだ!と感じられます。

もちろん成長段階で受容しつつその年齢にあった関わり(問題行動を強化しない関わりは必要ですが)、心の中では0歳からの一人ひとりの成長を嬉しく思っています。

そしてそれぞれのペースで成長していること、同じスピードではないけれど一人ひとり少しずつ戻ったり・進んだりしながら成長していること。

 

そう思うと園の子ども達の成長は、私にとってまた新たな感覚として見えてきます。

 

先日、久しぶりにさくら組(年長児)の部屋に入りました。前日から私が楽しみにしており自宅から読んであげたい本を選んで持ってきました。1冊はじゃがいもポテトくん3歳以上児がじゃがいもの収穫をしており、身近に感じている食材でユーモアたっぷりの本にみんな大笑いです。そして谷川俊太郎さんの「ともだち」という絵本!これは谷川さんの言葉・表現の美しさ、理解するのに少し難しさもありますが、さくら組さんならきっと何かを思ってくれるはず…という私の思いです。もちろん子ども達が選ぶ絵本もいいですが、大人の思いを込めて伝える私なりにさくら組をリスペクトする思いです。(0歳からこんなに大きくなってこんな本が見れるお兄さん、お姉さんになったんだね!保育園ではまださくら組さんにしか読んであげられないよ!こういう世界があること心にとめてくれたら嬉しいな。)

 

 

 

5歳児では、生活面では自分で出来ることが増えて当たり前ですが、この当たり前も日々の成長の積み重ねなんだ!とつくづく思います。0歳児の成長に寄り添っていく日々の中で、子ども達の今をしっかり見つつ一人ひとりに合わせた保育に近づけるよう更に意識を高く持ちたいと思います。

そしてこの成長には日々の保護者の皆さんのご苦労や喜びも詰まっているのだと思い、更に愛しく感じております。

 

文責:中島

 

本日のメニュー⭐︎5/22

今日のメニューは“タンドリーフィッシュ”“チンゲンサイの炒め煮”“玄米ビーフンのスープ”でした。

タンドリーフィッシュはタンドリーチキンを魚に変えたものです。インド発祥のもので、特に北インドの料理です。インド料理では、“タンドール”という円筒形の土窯がよくつかわれており、このタンドールで焼くチキンを“タンドリーチキン”と言います。ヨーグルトやスパイスなどに漬けこんで焼きます。保育園でもですが、ご家庭で試される時もスパイスは“カレー粉”がおすすめです!カレーの風味が広がり、子どもたちでも食べやすいです。またヨーグルトに漬けることで、柔らかくジューシーに仕上げてくれます。

最近は、お魚や、お肉のおかずだけでなく、野菜のおかわりにもたくさん来てくれるようになりました。給食室でも旬の野菜を提供することを意識して、より美味しく野菜も食べてもらえたらなと思います😊

子どもに合わせて【応答的な関わり】

5月も後半になりました。前半は新型コロナウィルスで自粛ムードでありましたが、少しずつ社会が動き始めているなと様々なメディアから情報を得ることができます。

 

保育園の方も自粛で休んでいた子ども達が登園するようになり、各クラス通常モードになりながらもまだ安心はできないので、職員も毎日の検温、視診、玩具消毒を出来る限り行っています。また子ども自らも身を守る術の一つである手洗いの徹底を行なっているところです。

第2波もいつかやってくるであろうと言われています。そういう中でも、保育園の機能をしっかり果たすためにも、保育者として、子ども達の遊びの保障をし、育ちを見守っていがなければいけないと思いました。

 

 

さて今年度は、私は0〜2歳児クラスを主に入りながら保育を行なっています。その中で保育しながら、一番大切にしていかなければいけないことについて、今回お伝えしたいと思います。

 

 

乳幼児期は、子どもの人格の土台をつくる時期です。

子どもは周囲の大人に、対して温かく応答的に接してもらうことで自分は愛される存在であると感じます。

 

応答的とは、相手の思い通りにするということだけでなく、ダメとか、違うことを提案することを含めて、返事をし、相手のしていることを認め、したい気持ちを受け入れ、その上で、発展を促したり、方向を修正したりすることです。

 

反対に、冷たく無視をしたり否定的な言葉を受けると子どもは自分は愛されていないと認識してしまいます。

保育園で私達保育者が、「ダメ」「危ない」「○○して」など子どもの行動を否定し、命令するばかりでは、子どもは無力感を学習し受動的になります。

保育者は日々の関わりを通して子どもの信じる力を育むことができ、反対に他者への不信感を子どもに植え付けてしまう可能性もあるのです。とある著書に書かれていました。

 

保育者や大人の関わりがいかに大事かということを再認識させられ、責任の重さを感じました。

 

この大事なポイントを踏まえて、保育に照らし合わせて見ました。

1歳児W君は、慎重な面があり環境が変わったりすると自分自身を発揮できなかったり、食事も苦手なものがあります。

先日、午後のおやつでおいなりが出ました。W君はおいなりを手に持つことも嫌がりました。

きっと油揚げのペタペタの感覚が嫌なのかなと思いました。そこで保育者が隣りに寄り添い一緒に食べながら、W君の表情を見ていました。少し興味を示していたので「美味しいよ。食べてみる?」とおいなりを差し出すと、プイッと顔を逸らしてしまいました。W君は、結局食べずお茶を飲んで遊びの方へ行ってしまいました。

その時、対応した保育者は、

W君の「食べたくない」という気持ちを受け止めます。

私も少し興味を持ってくれただけでもよかったと思いました。W君にとって、嫌いなものに自ら少し興味を持てたことが進歩です。その場にいた保育者全員、同じ思いだったに違いありません。

 

子どもの食べた後の片付け、午後の子どもの検温とそれぞれ保育者が分担して業務を行い、落ち着いた頃合いにミニソファーに座って私がおいなりを食べ始めると遊んでいた子ども達が集まってきました。

 

そして、その中に・・・・、なんとW君がいたのです。

 

私の食べる様子を見ながら、少しずつ距離を縮めて 気付けばすぐ隣りに❗️

私も気にせず、美味しいおいなりを心から味わいました。そして、ふと口をつけていない方をW君に見せ、「食べてみる⁉️」と差し出すと、パクッと自ら口をおいなりへ運んで、美味しそうに食べてくれました。

「美味しいね!」とW君に声かけをすると、満面の笑みを見せてくれたのです。

食べるタイミングは友達と違いましたが、場所、時間は今はW君に合わせるのが大事だと感じるのです。

側にいた保育者みんなで、W君がおいなりを食べれたことを心から喜びあいました。

 

 

前日のおやつも少し口にしたら、美味しいと感じ その後は完食したようです。その際も、W君が食べ終わるまで保育者が側に寄り添っていました。

きっと、安心できる大人が側にいるからこそ、食べてみよう❗️という気持ちが芽生えたのでしょう。

 

しかし、昨日今日食べたからずっと食べれるというわけでもありません。子どもも1人の立派な人間です。人権を持っているのです。大人でも、食べたくない時飲みたくない時がありますよね。子どもも同じです。日々違うということを念頭におくことが大事です。

 

今回のことに限らず 保育を行う上で似たような場面になることが多くある中、保育者が子どもを理解しながら、子どもの思いに共感し、丁寧に答えることが求められていると強く感じます。

 

私も10年以上保育を行っていますが、保育士という仕事に終わりはなく、また完璧なものもありません。毎日、振り返り、あの時の言葉かけはもっと、こうしたら子ども達自身が考えながら遊びを進めていけたのではないか❗️あの時の言葉かけは不適切だったのではないか❗️あの時の対応は……。など色々な場面のことを思い出しながら思うことの方が多いことに気づきます。

 

 

でも、子ども達の笑顔や自信に満ちた表情を見るとまた頑張ろう❗️という気持ち、元気をもらっているのも事実です。

 

私達保育者が子ども達に信頼してもらえる大人となり、私達を港にして、安心して周囲の様々な自然や人に関わり、働きかけながら世界を広げてもらえるようにしていきたいと思います。

 

参考著書:保育者の関わりの理論と実践

文責 : 古市(未満児リーダー)

 

僕たちのお家

ある日の土曜日。きく組(3歳児)の子ども達が段ボールでお家作りを始めました。すると、その様子にさくら・もも組(4.5歳児)の男児数名が

「何してるの?」

と興味を示していたので

「段ボールでお家作っているみたいだよ~。やってみたい?一緒に作ってきたら?」

と声をかけると

「やりたい!やりたい!」

お家作りに参加。きく組は担任の協力をもらいながら作っていましたが、さくら・もも組になると段ボールだけ分けてもらって自分達で製作開始。隣の保育室にいると、

「ハサミ使っていい?段ボール切るから。」「段ボールと段ボールをくっつけたいから、あの…あの…ガムテープ下さい!」

と、必要な用具を次々に調達しに来る子ども達。今までの遊びや活動の経験から素材にあった用具が分かっています。(段ボールを切るならカッターの方がいいのですが、まだ子ども達は使ったことないので。何かを切る = ハサミ です。)

 

ハサミを使い始めたので様子を見に。

「ここを切ってドアを作りたい!」「えっ!?勝手にしないで」「ぼくはドアを作りたいの!!!」

お互いの意見が噛み合わず言い合いが始まっていました。しばらく様子を見ていましたが、2人の主張はなかなか収まらず。そこで私は

「あの…ちょっといいですか?今、お家を作っているのよね?えっと、1.2…5人で作っているなら2人だけで話しないで、他の人にもどうしたらいいか聞いてみたら?」

言い合いをする2人に周りの友達にも気付けるよう問いかけました。すると周りの子が

「ここにペンでドアの絵を描いたらどう?」

2人の意見の間をとるようなアイディアを。

「それいいね!」「うん!いい。いい。」

あんなに自分の意見の主張ばかりしていた2人も、その意見をスーッと聞き入れることができ解決。さぁ、お家作り再開。

 

横ではきく組が、担任と着々とお家製作を進め完成に近づいていました。担任は、

「じゃあ、こうする?」「だったらこうしたらいいかもね~」

子どもの意見や気持ちを引き出しながら保育士の情報やアイディアをそこに重ね、子どもが主体的にお家製作をしていけるように工夫していました。子ども達も担任の声に耳を傾けながら製作を楽しめていたようです。

(きく組の子ども達が担任と作ったお家)

 

そんな様子を横目に、さくら・もも組の製作も進んでいきます。

「屋根をつけよう。三角の屋根!」

土台となる段ボールの中に入り、切り開いた段ボールを手で支えながら土台の段ボールにガムテープでくっつけます。しかし、手の支えをとると三角屋根は崩れ土台からも剥がれる。すると、子どもの視点はガムテープが足りないから崩れる、剥がれるという視点に。そして、ベタベタとガムテープを貼り続けていました。これでは、ガムテープのムダ使いになってしまうな~と思い、子ども達の視点が別の方へ向けられるよう

「ねぇねぇ、たぶんガムテープたくさん使っても屋根を三角の形にするには難しいかも。さっきさ、S君が手で支えてたら三角の屋根が出来てたよね?ガムテープも剥がれなかったよね?」と問いかけ。

「あっ!じゃあずっと手で支えとけばいいんだ。」とS君。

「それもいいかもしれないけどS君動けなくならない?お家が出来ても遊べなくなるんじゃない?」

「そっか…。」しばらく考え・・・。

「あっ!!ここに(屋根と土台の間)何か立てたらいいんだ!」

子どもの視点が[ガムテープ]から[支柱]へ。それを聞いていた別の子が、余っていた段ボールを手に取り

「これを入れたらいいんじゃない?」「それいいね。」

そこからは子ども達の視点は的確にはまり、子ども同士の意見も飛び交い作業はどんどん進んでいきました。段ボールを切り開き立体の三角形になるようガムテープでくっつけ筒状の柱に。屋根と土台の間に立たせますが、屋根の端と土台が離れてしまいくっつけられません。【柱が長すぎる】ことに気付き、屋根と土台の大きさを目で計り【大体】の長さを自分達で決め切ります。そして、柱を取り付ける時も立たせるだけでは倒れてしまうことに気付き底の部分をガムテープでくっつけ、無事に三角屋根を取り付けることが出来ていました。意見の出し合いから子ども同士の対話は深まり、チラシを切って写真に見立て飾りつけをしたり等の工夫が施され、参加した子ども全員が納得いくお家が完成していました。

 

今回の段ボール製作、子どもの『やりたい・やってみたい』を受け止め、子ども達が主体的に取り組めるよう活動を見守りました。そして、この活動を通して子どもが身につけれることができると考えれる学びにポイントを置き、活動の中で子ども同士または子どもと自分(保育士)との対話を深められるよう工夫しました。

【学びポイント】

・協同作業をする

・用具の適切な使い方

・「○○だったら△△すればいい」等、別の考えや方法を見つける

・話し合う・折り合いをつける

・共感しあう  …等

活動を振り返ると、対話が深まるほど「あ、今気づくことができた」「相手の気持ちを汲み取れた」「あまり、主張しないけど自分の考え言えてる」など子どもの主体的な学びがありました。この活動で、身につけつつある学びをこれからの遊びや活動の中でさらに学べるよう、見守りと対話を大事にしていきたいと思います。

 

このお家、2日ほどで壊れてしまいました。子ども達は「壊れちゃった…」の一言。ここから「壊れないようにするには…」と考えが発展できるよう、また子ども達の活動の様子を見ながら対話をしてお家作りの活動を広げていこうと思います。ちなみに、きく組のお家は3軒目に突入してます!!

(文責:以上児リーダー中江)

 

 

 

 

 

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