うめ組 感覚遊び

 

うめ組では遊びの中で積極的に感触遊びを取り入れています。

感触遊びは五感をふんだんに使う遊びです。たくさんのものに触れ、刺激をたくさん受ける中で、“この感触は好き”“この感覚は苦手”と、子ども自身が感触を見極めてチャレンジしたり様子を見たりしています。

感触遊びは想像力や考える力が備わり、新しい出来事にも動じずに受け入れるようになります。その反面、感触遊びを嫌がっていた子は新しい出来事に対応できず、受け入れにくくなってしまうという傾向があるようです。それを思うといかに感触遊びが大切かを感じますね。

しかし、感触遊びが苦手な子に無理に触らすのは逆効果です。その子ども一人ひとりの様子に合わせて環境を変えたり、素材を変えたりしながら興味が持てるように誘う、それが私たち保育士の役割ですので、それぞれの保育士が活動を振り返ったり、個々の育ちを共有したりしながら遊びの提供をしています。

 

夏は水や砂に興味を持ち、慣れ親しんでいました。最初は苦手だった子どもも、水の冷たい感覚、サラサラとした感覚を積極的に楽しめるようになり、次の段階の感覚遊びを何にしようかと、保育士も試行錯誤していました。砂が日の照っているところは温かい、影は冷たい、と自然に感じるこの大人の感覚も、子どもたちにとってみたら新鮮な感覚です。大人が言葉で「ここは日が照っているから温かいね」、「ここは影だから冷たいね」と、説明することが良いことなのか…、いつか子どもが気付くまで待ち、そこで共感するのが良いことなのか、きっと答えは場面によって変わるでしょう。そんな事を思いながら保育をしていく中で、今回素敵な場面、私たちが学びになった遊びがありました。

ある晴れた日、砂は砂でも感触の違う“黒土”を準備しました。物珍しさにうめ組の子どもたちも土の感覚を確かめます。

サラサラもしない、握ると塊になっている。不思議な感覚に手をじーっと見つめていましたが、慣れてくると次第に喜んで触り始めました。

ダイナミックに触るのが苦手な子どもたちには、保育士がお部屋前にタライを準備し、その中に黒土を入れて環境を整えます。同じ素材でも場所や環境を変えるとチャレンジできるようになることもあるので、保育士はどんな場面でもそのタイミングを十分に見極めています。

水や砂で感覚遊びを十分楽しんでいましたので、どんな遊びに発展するか見守っていたところ、うめ組の子どもたちの遊びにさくら組の女の子が遊びにきてくれました。さくら組(5歳児)は保育園の中でも遊びの天才‼︎

私たち保育士より園庭のいろいろな遊びの技を知っています。その女の子が、黒土で団子を作り始めました。

水が足りなさそうだな…と、保育士が近くにホースを準備すると、ちょうど良い水加減を知っているさくら組の女の子は手際よく水を黒土に入れ、うめ組の子どもたちが触りやすい黒土を作ってくれました。(手前の薄紫色の帽子をかぶっているのがさくら組の子です)

遊びの師匠が作ってくれた団子と、丸めやすい黒土に目をキラキラさせながらうめ組の子どもたちもやってみたい‼︎と、手に黒土を入れて丸めてみます。

今までは触ったりこねたりするだけだった土の感触、丸めるという力加減がとても難しく、ポロポロ壊れたり、ベチョベチョしたりと、なかなか上手くいきません。

しかし、さくら組の子に教えてもらいながら団子を作り続けていると、うめ組の子どもたちもまーるい団子が作れるようになりました‼︎

できたよ!!と見せてくれたこの表情↓なんとも素敵なできた‼︎の場面ですね(^^)

保育園では作業療法士の中鶴先生の活動や、日々の保育の中で、子どもたちの“できた‼︎”の場面を大事にし、保育士はその場面を逃さないように共感し、受容・応答しています。“できた!”の場面が自己肯定感に繋がり、自分はこれでいいんだ‼︎、自分は大切な存在なんだという思いを持つことに繋がるからです。

遊びは益々発展し、自然とお皿が準備され、丸まった団子がたくさん並び始めました。”丸める”という遊びにとても興味を持った様子です。一方、たらいチームはベチャベチャの感覚を楽しみながら遊んでいました。

この後、団子を飾ろうと保育士が持ってきた紙にポトっと落ちた黒土を見て、おっ‼︎この土描けるぞ‼︎と思った子ども達は、落ちていた枝で黒土のお絵かきが始まりました。

遊びはいろいろな人、物が加わると予想もしない方向に変化していきます。その中で保育士が選択し、この経験を深めたい、この遊び今の実態にあっている‼︎と、取捨選択していきます。今回は保育士ではなく、さくら組の子どもが素敵な遊びを発信してくれました。保育士は遊びの様子を見ながら物や環境を整えていったまでです。

うめ組のこどもは丸めるという経験から、さくら組のこどもは伝えるという経験から、自己肯定感を得たかもしれませんね。

丸めるという経験をピックアップし、今月は片栗粉、紙粘土、小麦粉で丸める経験を積み重ね、白玉団子作りへと発展しています。

まだ感覚的に苦手な子どももいますので、丸めたものを食べるという経験から、感覚的に苦手な子も、やってみたいという思いになるのでは…と考え、今後も活動を深め、連続性のある感覚遊びを続けていけたらと思っているところです。