主任だより 指の動き

保育園が子ども主体の保育を意識するようになって数年経ちました。保育指針(厚生労働省が告示する保育所における保育の内容に関する事項及びこれに関する運営等に関する事項を示したもの)もその方向性を示して幾らか経ちます。

保育をする中で、子どもの言葉や動きを見ながら樹形図式に保育の展開を考えたり、月を超えて長く保育が発展していったり…もちろん、どんな部分を育てたいのかねらいを考えながら。

少しずつ形になってきましたが、まだまだ発展途上。

そういった保育士としての力が必要な保育をする中で、やはり年齢ごとの発達を保育士側がしっかり把握しておくことが大切だと改めて思っています。発達を理解していることで、子どもひとりひとりのことも細かく把握できますし、発達に沿ったねらいを持って保育計画を立てることが出来ます。

そういうわけで、最近は「発達診断の実際」というDVDを見て学びを深めています。

先日、0歳児前半を見終えました。ビデオを見終えてから早速0歳児クラスに行ってみると、同じ0歳児でも月齢ごとに全く違う姿を見せており非常に興味深かったです。特に一番私が着目したのは、指や手の動きでした。

 

こちら、7ヵ月の子どもがおもちゃを持つ遊びを行う姿です。

1…玩具に気付いて右手を伸ばす(頭を上げ続けられるようになった為手が目的の場所まで伸ばすことができます)

2…もう一つ拾おうとするも左手に集中すると右手のおもちゃを落としてしまう。左手でも握ることができる。

3…ようやく持てました。右手は親指が開き、四本の指と反対側に回ってしっかり握ることが出来ています。左手は親指がまだ開かず、落としやすそうな握り方。

4…右手のおもちゃと左手のおもちゃを持ち換えようと、両手を顔の前に持ってきましたが、持ち替えを行うのは難しく片方落としてしまいました。

 

これは、私がこの時だけ見た姿なので保育室で普段からじっくり見守っている担任たちが見ると、もっと違う姿になるかもしれませんが…。

この姿のみで考えると、

・何回か自分で調整しつつ、玩具を両手で持てる。

・右手の親指は開いて持つことができる。

・左手と右手の持ち替えはまだ難しいが、両手を顔の前に持って来て持ち替えようとする。

という発達段階であると分かりました。

発達段階をしっかり学んでいると、今の発達段階が分かり、次の発達段階が何であるか分かります。ということは、この子に発達に合わせた遊びの提供ができるようになるというわけです。

ちなみに、0歳児の遊びは大人が考える「シャボン玉」だとか「ダンス」だとかそういう名前のついた遊びよりは、「段差をずり這いで乗り越え続ける」だとか「目の前にあるつるつるしたおもちゃを口に含んだり、さらさらした土を握ったりする」のが発達を支える大切な遊びになることが多いです。

 

こちらは、1歳になったばかりの子どもの姿。

親指を開いておもちゃを持つことが安定しているのが伝わるでしょうか。

1…両手でしっかり持っているうちに、裏面のざらざらしたマジックテープに指が触れて感触の違いに気付く

2…目の前にいる大人の顔を確認

3…マジックテープを触り始める

すぐに口に運んでいた7ヵ月の赤ちゃんとは違って、指で感触を探っていました。

また、目の前の大人の存在をしっかり認識しており、ちらりと大人の顔を確認しています。

ちなみにこの後は、缶に詰められたジョーゼット(薄いハンカチのような布)を引っ張り出そうとして、摘まむのを難しそうにしていました。

 

こちらは、飛んで2歳児の姿。

丁度小麦粉粘土で遊んでいたので、指の動きを撮らせて貰いました。

両手でこねるのも、ころころと転がすのもお手の物です。親指と人差し指を使って引っ張ることも出来ます。

「みて、〇〇作ったの」「〇〇だよ~」と大人や友達への報告もニコニコとしていました。

約二年しか経っていないというのに、なんという成長の速さでしょうか!子どもの発達を細かく見れば見るほど、その興味深さにう~んと唸ってしまいそうです。

今後も、年齢月齢ごとの発達をしっかり踏まえた上で保育を展開できるよう心掛けていきたいところです。

 

今日の昼休み時間、ホワイトボードを使いながらクラスの子ども達や保育について真剣に話し合う職員の姿を見かけたので思わずパシャリ。

各クラス、こういった姿を度々見かけます。Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)、非常に大切ですね。

三歳以上児クラスでは、子どもたち自身も、このPDCAが遊びの中で自然に言語化されて行われているように思います。